日本TI、インターリーブ臨界モードの力率改善コントローラICを発表
日本TI、消費電力75W~1000Wの
コンシューマ・アプリケーション向けに省エネルギーの
インターリーブ臨界モードの力率改善コントローラICを発表
デザインの柔軟性、高効率、高性能を提供しシステム・コストを低減する
2フェーズ、『Natural Interleaving(TM)』搭載のPFCコントローラ
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、デジタルTV、パーソナル・コンピュータ、エントリ・レベルのサーバ・プラットフォームをはじめとするコンシューマ・アプリケーションにおいて、電源システムのコストの低減ならびに省エネルギーに役立つ、インターリーブ臨界モードのPFC(力率改善)コントローラIC(集積回路)、『UCC28060』を発表しました。
本件の詳細に関しては http://www.tij.co.jp/UCC28060 (日本語)から参照できます。
今回発表された『UCC28060』は消費電力が75W(ワット)~1KWのアプリケーション向けの高性能2フェーズ・コントローラであり、『UCC28060』は従来のシングル・フェーズ臨界モードまたはCCM(連続導通モード)による回路方式と比較して、電源システムの設計をより簡素化すると同時に、スイッチング損失およびシステム・コストの低減、ならびに基板実装面積の縮小に役立ちます。あるアプリケーションにおいては、本製品を搭載したことで、より小型で薄く軽量な電源デザインで、より高い性能を実現すると同時に、総合的な原材料費を最高20%低減できました。
■ 『Energy Star』および『80 Plus』規格の要求条件を超える性能を実現
『UCC28060』は、コンシューマ向けエレクトロニクス・システムの力率に関して業界で最も厳しい要求条件を満たします。『UCC28060』は確実な180度の位相シフトによる入出力のリップルの低減、磁気部品の分散により熱管理を改善、軽負荷状態時のフェーズ・マネジメント機能、各フェーズ回路が独立した制御などを提供する『Natural Interleaving(TM)』テクノロジーを搭載しています。『UCC28060』のリップル低減機能によって、シングル・フェーズ、または代替のマスター・スレーブ方式のインターリーブド・ソリューションと比較してもリップル電流を大幅に、かつ安定的に低減できます。さらに、この機能によって使用するコンデンサの容積を27%低減できると同時に、より小型で安価なEMI(電磁干渉)フィルタを使用できるようになります。
『UCC28060』が提供する軽負荷状態時のフェーズ・マネジメント機能によって、すべての負荷範囲において高効率で動作する電源を実現でき、システム性能を拡張すると同時に、開発メーカー各社において『80 Plus』および『Energy Star(R)』規格へ準拠した製品の開発に役立ちます。フェーズ・マネジメント機能によって、軽負荷時などには負荷に必要な電力を供給する必要のあるフェーズ回路だけを有効にするよう、電源の各をフェーズ独立してon/offします。『UCC28060』は軽負荷状態時に変換効率を最高5%改善できます。
■ システム・レベルのPFC保護機能を提供
安全性は電源システムの設計において極めて重要な懸案事項です。『UCC28060』は数種類のユニークなシステム制御および保護機能を提供し、電源システムの信頼性を向上します。『UCC28060』はフェイルセーフの過電圧保護回路を搭載しています。この回路は中間的な電源電圧への短絡保護を提供する2経路の電圧検出を実現します。この種の短絡を検出できない場合には、システムに破滅的な故障を招くおそれがありますが それを保護することができます。さらに、『UCC28060』は突入電流管理機能を備えており、突入電流が発生した場合にMOSFETの導通を防止すると同時に、システムの出力ダイオードの逆回復現象も排除します。さらには制御(帰還)信号が不検出時の電流波形整形機能も搭載しております。また、電圧低下および電圧回復の状態において発生するおそれのある素子破壊からもシステムを保護します。
■ 『UCC28060』の特性表
* 関連資料 参照
■ 供給と価格について
『UCC28060』は現在サンプル出荷中で、TIおよび販売特約店から供給されます。パッケージは16ピンSOICです。1,000個受注時の単価(参考価格)は1.30ドルです。評価ボード、PFCアプリケーション・ノートおよびデータシートに関しては、 http://power.ti.com (英文)から参照できます。
TIのパワー・マネジメント製品に関する情報は、日本語インターネットでも発信しています。( http://power.tij.co.jp )
※ すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。
■ テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は、グローバルな半導体企業であり、デジタル家電、ワイヤレス市場などに向けたDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)とアナログICを中核とするトータル・ソリューションを提供しています。そのほか、教育関連テクノロジーを展開、世界25ヶ国以上に製造・販売拠点を持っています。
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における大手の外資系半導体サプライヤです。資本金は362億5,000万円です。大分県日出、茨城県美浦に生産工場があり、茨城県つくばと神奈川県厚木にテクノロジー・センターがあります。 TIに関する情報はインターネットでも発信しています。
<読者向けお問い合わせ先>
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
プロダクト・インフォメーション・センター(PIC)
URL: http://www.tij.co.jp/pic/
以上