リニアテクノロジー、単一3V電源で優れた性能を達成するADCドライバーを発売
リニアテクノロジー、新製品「LTC6400-20/LTC6401-20」を販売開始
高速ADCの性能を有効にする1GHzおよび2GHz完全差動アンプ
2007年5月29日-リニアテクノロジーは、単一3V電源で、これまでにない優れた性能を達成するADCドライバ「LTC6400-20/LTC6401-20」の販売を開始しました。両デバイスは3mm×3mm 16ピンQFNパッケージで供給され、1,000個時の参考単価はLTC6400-20が464円(税込み)から、LTC6401-20が372円(同)からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。
完全差動アンプであるLTC6400-20/LTC6401-20は利得設定抵抗を内蔵し、最高性能の高速ADCのドライブを簡素化します。LTC6400-20は、140MHzの入力周波数で20dBの固定利得、-93dBcの3次相互変調歪み(IMD3)性能、6.5dBのノイズフィギュアを達成します。240MHzでは、IMD3は-70dBcよりも良好です。リニアテクノロジーでは、今後固定利得が8dB~26dBのデバイスも提供する予定です。
LTC6400-20は3Vの電源電圧でこのような優れた性能を達成し、4.4VP-Pの差動出力電圧振幅を実現します。消費電力を最小限に抑えると同時に、最新の3Vおよび3.3V ADCを使用するアプリケーションにおいて、個別の5V電源が不要です。VOCMピンによって、LTC6400-20の出力同相電圧をADCの入力範囲に整合するように設定するので、LTC2208などの高速ADCとのインターフェイスをさらに簡素化することができます。オプションの内蔵フィルタは、パイプラインADCに特有な容量性入力に共通する電荷注入の処理に役立ちます。入力はAC結合またはDC結合可能です。LTC6400-20は完全差動ですが、このデバイスを使用することにより、シングルエンド入力を差動出力に容易に変換することができます。
LTC6401-20は、より低い入力周波数向けに最適化された、さらに低消費電力のデバイスです。LTC6401-20の消費電流はわずか50mAで、LTC6400-20の半分ですみます。また、最大70MHzの入力周波数でLTC6400-20と同じ低ノイズ性能と-90dBcの歪み性能を実現します。
リニアテクノロジーのデザイン・マネージャであるKris Lokereは、「LTC6400-20は、DCから数百メガヘルツまで優れたノイズおよび歪み性能を達成するデバイス・ファミリの第1号製品です。通信および計測アプリケーションにおけるADCのドライブに加えて、高性能差動ドライバやレシーバとしても数多くのアプリケーションに使用されるでしょう」と述べています。
【 LTC6400-20/6401-20の特長 】
・-3dB帯域幅:1.8GHz
・10V/V(20dB)の固定利得
・総入力ノイズ:2.1nV/√Hz
・2次/3次高調波歪み(140MHz、2VP-P):-73/-98.3dBc
・差動入出力
・入力インピーダンス:200Ω
・電源電圧範囲:2.85V~3.5V
・消費電流:90mA(270mW)
・調整可能な出力同相電圧:1V~1.6V
・DC結合またはAC結合動作
・最大差動出力振幅:4.4VP-P
・3mm×3mm×0.75mmの小型16ピンQFNパッケージ
注:IMD3の3,VP-PのP-P,VOCMのOCMは下付。
◆お問合せ先:リニアテクノロジー(株)
TEL 03-5226-7291(代表)
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