日本アビオニクス、高速・高精度なCOFテープパターン外観検査装置を発売
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COFパターン外観検査装置「ATES-5202P」
日本アビオニクス株式会社(執行役員社長:鈴木 泰次/資本金:51億45百万円)は、LCDドライバやメモリ等に使用されているCOF回路基板の微細欠陥を高速、高精度に検査するCOFテープパターン外観検査装置「ATES-5202P」を開発し、平成19年7月より販売を開始致します。
■発売のねらい
最近の急激なFPDの市場拡大に伴い、検査装置においても、以前にも増した生産性の向上および品質の確保が求められております。さらには技術革新により液晶TV、携帯電話、デジタルカメラ等の急速な小型化、高精細化により、内部に使用されるLCDドライバ用回路基板やCPU、メモリ用インターポーザ基板も微細化が加速しています。それに伴いこれらの回路基板外観検査においても微細化に対応した高精度な検査が求められています。
また、品質確保の面から検査内容への要求も、従来の配線パターンの断線やショートの検出のみではなく、製品の品質に影響するパターン断面上部の欠けや、断面下部での非常に微小なファインショートの検出等、ますます高度になってきています。
当社は、この様な市場要求に応えるべく、新製品「COFテープパターン外観検査装置ATES-5202P」を開発致しました。従来モデル「ATES-2000、3000シリーズ」はこの最精細のTAB/COFのテープ市場で国内外のメーカに広く好評を博し、累計出荷台数は150台を超えており、高精細型AOIのディファクトスタンダード的位置づけになっています。
■開発のポイント
今回の新製品は、当社が長年培ってきた画像処理技術を結集し、以下の市場要求に応えます。
(1)超ファインピッチ検査
(1)高速検査
(3)パターンの断面上部の欠けと断面下部のファインショートの同時検査
(4)欠陥データの解析機能
■製品の特長
(1)超ファイン検査
1.5μm/画素という超ファイン分解能の実現により、すでに量産化されている30μm ピッチ(L/S=15μm/15μm)の検査はもちろん、次世代の20μm ピッチ品(L/S=10μm/10μm)の検査も可能です。
(2)超高速検査
160mm幅テープで80m/Hという当社従来機種比1.5倍速以上の高速検査を実現しました。
(3)グレー処理による欠け&ショート同時検査
欠けとショートは相反する特徴を持っており、通常、画像で見た場合、欠陥部分の濃度はオーバーラップしています。小さな欠けはショート側の濃度に入っており1 種類の判定レベルでは検出が困難であることが知られています。本製品は、パターン断面上部(トップ部)から断面下部(ボトム部)までの多段階の輝度を検出し判定するグレー処理を採用しました。この新アルゴリズムにより、従来の2値化方式では困難であったパタ-ン断面上部の欠けと断面下部のファインショートの濃度情報を連続的に判定することで相反する欠陥の同時検査を実現しました。
(4)製造工程にフィードバックできる検査結果解析機能
欠陥の座標、種類及び画像などの検査結果を解析する機能を装備しています。ロット、品種や部位による欠陥の出方を容易に解析することが可能です。これらデータベースをもとにエッチングの条件やマスクの補正等にフィードバックし、製品の歩留まり向上に貢献することが可能です。
(5)ネットワーク機能
複数台の検査装置をネットワークで接続し、検査基準であるマスターデータを共有化できます。また、各装置での検査状況をセンターで集中監視をすることにより、作業の効率化や省人化が可能となります。
■その他
年間販売台数:25台(見込み)
以 上