CTC、通信事業者向けにイスラエル社製のアクセスネットワーク関連製品を販売開始
CTC、国内で初めてTelcoSystems社と販売代理店契約を締結
通信事業者向けにアクセスネットワーク関連製品の販売を開始
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:奥田陽一)は、国内で初めて、BATM Advanced Communications Limited(LSE:BVC、略称:BATM、本社:イスラエル、Dr Zvi Marom、Chief Executive)傘下のTelcoSystems(テルコ・システムズ、本社:イスラエル)と販売代理店契約を締結しました。これに伴い、TelcoSystems社のアクセスネットワーク関連製品の販売を6月1日より本格的に開始します。主な取扱製品「T-Metro」シリーズの価格は約200万円から、初年度売上目標は約20億円(販売台数:1,000台以上)を目指します。
TelcoSystems社の「T-Metro」シリーズは、通信事業者のアクセスネットワークを統合し、コアネットワークへ接続するための装置です。MPLS(*1)、H-VPLS(*2)、Pseudo Wire(EoMPLS、TDMoIP)(*3)機能やQoS機能をハードウェアベースで実装しています。従来製品と比較して低価格であり、なおかつ小型で省電力な1Uサイズであることから、ランニングコストの経済性にも優れています。
CTCではこれまでにも、通信事業者向けにIP/MPLS/イーサネット製品を提供しています。このたび、ネットワークサービスにおける品質向上およびコスト競争力強化に適したTelcoSystems社製品の取扱いを開始するとともに、次世代IPネットワークシステムの提案、構築、運用・保守などのプロフェッショナルサービスを提供する体制をより充実させることで、通信事業者のネットワークビジネスを強化します。
◆T-Metroの主な機能
>MPLS/H-VPLS
>Pseudo Wire(EoMPLS、TDMoIP)
>QoS,H-QoS(*4),MPLS Diffserv
>Ethernet-OAM(IEEE 802.1ag,802.3ah,ITU-T Y.1731,MEF-OAM,MPLS-BFD)(*5)
>冗長機能(FRR,Sub50ms リングプロテクション,二重化電源,リンクアグリゲーション)
>物理インターフェース(10GbE,1GbE,FE,T1/E1)
近年、消費者向けのトリプルプレイサービスやビジネス顧客向けの先端VPNサービスに促進され、IP/MPLSネットワークを採用する企業がますます増えていますが、本製品は上記にフレキシブルに対応し、高速かつ高機能なアクセスおよびアグリゲーションネットワークの構築を可能にします。
【用語解説】
(*1)MPLS(Multi-Protocol Label Switching):パケットにラベルを付与しそのラベルに従って転送する技術。
(*2)H-VPLS(Hierarchical-Virtual Private LAN Service):VPLSフルメッシュ区間の下に階層的にポイント・ツー・ポイントの回線をツリー型に集約でき、複雑なフルメッシュ区間を減らすことで運用性を高め効率的にユーザーが収容可能。
(*3)Pseudo Wire(EoMPLS、TDMoIP):パケット・ベースのネットワーク上でイーサネットやTDMトラフィックのトンネリングを構築する技術。
(*4)H-QoS(Hierarchical Quality of Service):QoSとは通信サービスの品質(Quality Of Service)を表す。同一の物理ネットワーク上で異なるユーザーのトラフィックを重畳する場合や、ユーザーのトラフィックが音声・動画などの遅延に敏感なアプリケーションとWeb・メールのような比較的遅延に影響されないアプリケーションの混在する場合などはトラフィックを識別し、優先処理や帯域制御処理を行うことがますます必要になっている。階層QoSとはこのような処理を階層的に設定し処理する機能である。
(*5)Ethernet-OAM(Ethernet Operation Administration and Maintenance):イーサネットなどレイヤ2技術を用いた広域網において、運用、管理、保守の手段を提供するための方式。IEEE 802.1ag,802.3ah,ITU-T Y.1731等において標準化活動が行われている。
以上