ライブドアホールディングス、米子会社「II社」の全株式を譲渡
Innovation Interactive Inc.株式の譲渡に関するお知らせ
当社は、2007年5月31日(日本時間)に、当社の保有するInnovation Interactive Inc.(本社:米国ニューヨーク州、最高責任者:Will Margiloff、以下「II社」という)の全発行済株式を、ABS Capital Partners,L.P.(以下、「ABS」という)及びII社経営陣が出資するInnovation Acquisition,LLC(以下、「IA社」という)に譲渡すること(以下、「本件譲渡」という)を決定し、2007年5月31日に本件譲渡を実行致しましたので、下記の通りお知らせ致します。
記
1.株式譲渡の目的及び経緯
当社は、2005年11月18日に、米国を中心に活動するインターネット広告企業であるInnovation Interactive LLC(同日付けでInnovation Interactive Inc.へと組織変更)の全株式を取得して完全子会社化致しました。同社は、検索連動型広告を初めとする独自の高度な技術力を駆使し、急成長を遂げている検索広告市場において当時急激にシェアを伸ばしており、日本だけではなく北米、中南米や中国等をターゲットとした当社のインターネット事業の世界展開におけるシナジーを見込んでの戦略的買収と位置付けておりました。
しかしながら、2006年1月16日に当社が東京地検特捜部による強制捜査を受けたことに端を発する所謂「ライブドア事件」により、II社の事業運営にも相当程度の悪影響が生じると共に、II社が主要取引先との取引を解消されるといった事態も発生し、同社の事業運営状況は当社による株式取得時と比して大幅に悪化、2006年7月期においては営業赤字に転落致しました。更に、そのような状況下で、とりわけ同社の競争優位性の根源である技術スタッフの離脱等が相次ぎ、当社にとっては更なる価値毀損が懸念される状況となりました。また、上記事件の結果として、当社としても海外事業への積極的な投資という既定事業方針の見直しを行わざるを得ず、当社グループにおけるII社の戦略的重要性も低下しておりました。
当社は、上述の通り、II社の戦略的重要性の低下及びII社を取り巻く現状に鑑み、当社の保有するII社株式の譲渡という選択肢を検討し、2007年2月よりRBC Capital Markets Corporation(以下「RBC」という。)をフィナンシャル・アドバイザーとして選定し、米国を中心に20社以上に売却可能性を打診して売却オークション・プロセスを実施致しました。
その結果、ABSを主たる資金提供者とするII社経営陣チームによるMBO(マネジメント・バイアウト)提案が、譲渡対価額を含めて最良の条件を提示するに至り、当社として最終的にIA社に対してII社株式を譲渡することに決定致しました。
2.株式譲渡の内容
IA社がII社を吸収合併することにより、当社の保有するII社の全株式を配当受領権に転換し、当該配当受領権に基づき当社がIA社より譲渡対価に相当する30.5百万米ドルの交付を受けます。
3.株式等譲渡先の情報
(1)ABSの概要
1990年に設立されたプライベートエクイティ投資ファームであり、レイターステージの成長企業への投資分野において確固たる実績を築き、その運用総額は15億米ドルに達しております。ABSは投資先企業とのパートナーシップにおいて数多くの成功を手にしており、中でも株式公開を達成する、あるいはCBS CorporationやEMC Corporation、LabCorp and Pitney Bowes Inc.のような業界を代表する企業に買収されるに至った投資先企業は40社を超えております。
(2)IA社の概要
II社買収のための特別目的会社であり、ABS及びII社経営陣が出資しております。
4.株式譲渡の対価
当社は本件譲渡の対価に相当する金銭として、IA社より30.5百万米ドルの支払いを受けます。
5.譲渡対象会社(II社)の概要
※添付資料を参照
6.株式譲渡の日程(日本時間)
平成19年5月31日 株式譲渡契約締結
平成19年5月31日 本件譲渡日
以 上