IDC Japan、国内ハイパフォーマンスコンピューティング市場動向を発表
国内ハイパフォーマンスコンピューティング市場動向を発表
・2006年の国内HPC市場規模は、前年比20.3%減の430億円
・RISCサーバーのHPC専用モデルが好調であった前年の反動で大幅なマイナス成長に
・2011年の国内HPC市場規模は405億円と予測
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1-13-5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2006年の国内ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)市場の動向を発表しました。これによると、2006年の国内HPC市場規模は前年比20.3%減の430億円で、2年連続のプラス成長からマイナス成長に転じました。2006年から5年間の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)はマイナス1.2%となり、システム価格の安いx86サーバーのクラスターシステムへの需要シフトが継続するとIDCではみています。2011年の国内HPC市場規模を405億円となる見込みです。
2006年は、RISCサーバーが大きく落ち込みました。スーパーコンピューター、IA64サーバー、x86サーバーは大幅なプラス成長となりましたが、RISCサーバーの落ち込みを補えませんでした。市場縮小の主要因としては、RISCサーバーからシステム価格が安いx86サーバーのクラスターシステムに需要がシフトしたことが挙げられます。また、2005年はRISCサーバーのHPC専用モデルで大型案件が多数あり、2006年にこの反動が出たことも影響しました。
2006年におけるx86サーバーは前年比40.6%増で、4年連続で前年比プラス成長となりました。国内HPC市場におけるx86サーバーの出荷金額構成比は、過去最高の36.6%に達しました。RISCサーバーからx86サーバーに民間企業のHPC需要がシフトしたとみられ、民間企業向けの大規模クラスターシステムが好調でした。大学でもx86サーバーの大規模クラスターシステムの案件が複数ありました。
大学、公的研究機関による「学術系HPC」の需要が減少し、民間企業による「産業系HPC」の需要は拡大しました。IDC Japan サーバー リサーチアナリストである高藤 郁雄は「ベンダーは、大学および公的研究機関にHPC専用モデルを販売するビジネスを維持しつつ、x86サーバーのクラスターシステムを民間企業に販売する体制を早急に整備する必要がある」と述べています。
ベンダー別出荷金額では、前年不振であったスーパーコンピューターが回復し、NECが1位に返り咲きました。2位には3年連続で富士通、3位にはHPがランクインしました。前年1位であった日立製作所は、5位に後退しました。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ハイパフォーマンスコンピューティング市場 2006年の分析と2007年~2011年の予測」(J7110104)にその詳細が報告されています。本レポートでは、2006年の国内HPC市場の出荷動向を製品別、サーバーシステム別に調査し、2007年から2011年までの市場予測を行っています。
(※レポートの詳細については IDC Japan へお問合せ下さい。)
国内ハイパフォーマンスコンピューティング市場 2006年の分析と2007年~2011年の予測
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Server/j7110104.html
<参考資料>
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