新日鉄、豪州バルガ炭鉱での新鉱区開発を決定
豪州バルガ炭鉱における新鉱区開発について
新日本製鐵株式會社(代表取締役社長:三村明夫)は、資源大手のエクストラータ社(XstrataPlc、本社:チューリッヒ、社長:ミックデービス)等との間で、豪州のバルガ炭鉱*1において新鉱区(坑内掘り)の開発を行うことに合意致しました。開発投資総額は約3億5千万豪州ドル(約300億円*2)で、2007年に新鉱区の建設工事に着手し、2009年から豪州最大級の最新鋭掘削設備(ロングウォール)によって石炭生産を開始する予定です。
*1:それぞれの豪州子会社で構成するバルガJ/Vが運営。シドニーの北西約150kmに所在。
*2:バルガJ/Vの各出資者が権益比率に応じて負担。
当社が12.5%の権益を保有するバルガ炭鉱は、露天掘りおよび坑内掘りにより、年間約1,000万トンの石炭を生産する豪州有数の炭鉱で、世界の主要製鉄会社ならびに電力会社等に製鉄用原料炭および燃料用炭を供給しております。当社は、1992年の操業開始以来14年間に亘り、途中権益の買い増し(当初10%→現在12.5%)も進めながら、一貫して同炭鉱の運営を支えてまいりました。
こうした中、同炭鉱における生産の約50%を占める現在の坑内掘り鉱区(名称:ベルタナ鉱区)が2009年末に終掘を迎えることから、その後継として新鉱区(名称:ブレイクフィールド鉱区)の開発を進めることを、バルガJ/Vとして意思決定した次第です。
新鉱区開発によって、同炭鉱は2010年以降も年産1,000万トンの規模を維持することが可能となります。
当社は、現在推進している中期連結経営計画の中で、高炉の大型化、新コークス炉建設により設備強化を進める他、原料使用技術の向上による安価原料の使用拡大等によって、鉄源工程全般の体質強化を図っております。また、原料調達面においては、これらの中期諸施策を支えるため、原料の長期安定確保に向けて鉱山への投資を含む戦略的な原料購買政策を推進しております。
当社と致しましては、新鉱区の開発が一連の当社中期原料戦略にも大きく貢献すると判断し、開発投資の実行に同意した次第です。
新日本製鐵は、今後とも引き続き鉄鋼原料サプライヤーとの関係を強化しつつ、中長期的な原料の安定確保に努めていく所存です。
<参考:バルガ炭鉱および新鉱区開発計画の概要>
1.バルガ炭鉱所在地:別紙参照
2.権益構成:新日本製鐵(株)12.5% エクストラータ社68% 他
(それぞれの豪州子会社を通じて出資)
3.総生産量:約1,000万トン/年(製鉄用原料炭および燃料用炭)
4.新鉱区開発計画:
1)新鉱区名称ブレイクフィールド鉱区
2)開発投資総額約3億5千万豪州ドル(約300億円)(バルガJ/Vの各出資者が権益比率に応じて負担)
3)新鉱区生産開始時期2009年を予定(2007年より建設工事開始予定)
4)新鉱区生産量約500万トン/年を予定
以上
(別紙)(*添付資料参照)
バルガ炭鉱所在地