旭硝子、高機能フッ素樹脂「Fluon ETFEフィルム」が北京五輪の会場に採用
高機能フッ素樹脂「Fluon(R)ETFEフィルム」が
北京五輪のメインスタジアム及び水泳会場に採用
旭硝子株式会社(本社:東京都、社長:門松正宏)は、2008年8月8日に開会式を迎える北京五輪のメインスタジアムとなる「国家体育場」の屋根部分、並びに水泳会場となる「国家遊泳中心(英文名:Beijing National Aquatics Center)」に使用されるフッ素樹脂(ETFE)フィルムを受注し、供給を開始しました。
それぞれの特徴的な容貌から、国家体育場は「Bird’s Nest(鳥の巣)」、国家遊泳中心は「ウォーターキューブ([H2O]3)」の愛称で呼ばれ、 北京五輪開催に向けて、現在、建設が進められています。国家体育場では約5万m2、国家遊泳中心では約30万m2のフッ素樹脂フィルムが使用される予定です。
今回受注した製品は、当社が原料から一貫生産している高機能フッ素樹脂フィルム「Fluon(R)ETFEフィルム」(日本での商標はアフレックス(R))で、 耐熱性・耐薬品性・非粘着性・電気特性・耐候性・透明性などの優れた特長により、1975年の発売開始以来、エレクトロニクス、航空・宇宙、太陽電池、 キッチン周り、壁紙、グリーンハウスなどに幅広く使用されており、当社はフィルムとしての生産・販売量では“ 世界No.1 ”です。
一方、最近の事例としてドイツ・ミュンヘン市のサッカースタジアム「Allianz-Arena」が挙げられるように、特に欧州を中心に、建築材料としての 採用も増加しています。今回は、このフィルムの特長である、(1)透明で光を十分に透過する、(2)軽量であり構造への負担が小さい、(3)劣化しにくく寿命が長い、 (4)意匠上、曲線的な加工が可能である、(5)特にメインスタジアムではフィルム表面に印刷を施すことにより光・熱を制御しながら意匠性を高められること等が認められ、 採用されることとなりました。
加えて、水泳会場については、水色に着色したフィルムも採用することで意匠面での様々な工夫が可能となることが評価され、受注に至ったものです。 今回の北京での採用により、建築材料としての市場が欧州からアジアを含むグローバルに大きく拡がることが期待できます。
当社は、今後も、原料からの一貫生産によるフレキシブルな供給体制のもと、建築用板ガラス分野をはじめとする開口部材分野で培った光学特性付与技術などを活用し、 建築分野においてETFEフィルムを使用するグローバルなお客様へのソリューション提供に努める所存です。
以 上