NEC、統合メディアコミュニケーションシステム「CX8000シリーズ」を発売
次世代ネットワーク(NGN)でのシームレスな網間接続やIPマルチメディア通信を
実現する「CX8000シリーズ」の発売
NECは次世代ネットワーク(NGN)に求められる、固定通信網/移動通信網間や異なる通信事業者間などでのシームレスな通信を実現し、多様なIPマルチメディアサービスを実現する、統合メディアコミュニケーションシステム「CX8000シリーズ」を製品化し、通信事業者向けに本日から販売活動を開始いたしました。
「CX8000シリーズ」は、当社のネットワークサービス基盤ソフト「NC7000シリーズ」および通信制御ソフト「NC9000シリーズ」と連携して使用するソフトウェア・ハードウェア一体型製品であります。
新製品は、固定・モバイル・無線LANなど様々なアクセス手段に対し、音声・映像・データパケットを統合して変換処理を行うため、携帯電話、IP電話、パソコン、PDAなど各種通信機器間での音声・映像・グラフィックなどのやり取りや、多様なIPマルチメディアサービスを共通的に提供することを可能とし、ソフトウェア・ハードウェア一体型製品とすることで、機能別に用意されたブレードの増設によって、通信事業者が将来にわたって新たなサービスを容易に追加していくことを可能としております。
新製品の特長は以下の通りであります。
1. NGNにおける多様なIPマルチメディアサービスを実現
「CX8000シリーズ」は、実績あるメディアサービス製品群の技術ノウハウをもとに、IPマルチメディアサービスを実現するための以下のような機能を統合的に提供する。
・音声や映像メディアの配信/ミキシング/メディア変換/録音/録画機能
・異なる映像コーデック間のトランスコードや、映像サイズの拡大/縮小機能
・映像ストリームのリアルタイム画像合成機能
・音声認識や合成エンジンによるマルチメディア変換機能
2. 固定通信網/移動通信網間や異なる通信事業者間などでシームレスな通信を実現
電話網とIP網の相互接続を図るゲートウェイ機能に加え、各通信網で使用さ れる様々なコーデック機能(変換)、ネットワーク間の相互接続をセキュア に提供するSBC機能(注)などを提供することで、固定通信網/移動通信網間や異なる通信事業者間などでのシームレスなサービス提供を可能としている。
3. 高い信頼性と拡張性
ブレード構造を採用した通信事業者向け次世代通信機器の業界標準規格ATCA(Advanced TCA)に準拠したシャーシ(筐体)構造を採用し、その上に独自の冗長化技術を実装し、信頼性の高いサービスを実現している。また、各機能をブレード化することにより、ブレードの追加で、複数の機能を組み合わせたサービスの提供や、多様な通信ニーズに併せてサービス内容を柔軟に組立てることが可能となっている。これにより、通信事業者は自社のネットワーク上で、ユーザのニーズに応じ新たなサービスを容易に追加・提供することが可能となる。
「CX8000シリーズ」の販売価格は個別見積もりであり、今後5年間で500システムの販売を見込んでいます。
NECは、固定通信と移動通信の融合、通信と放送の融合などのサービスシステムとの融合を可能とするNGNの構築に向け、フルライン・フルレイヤで対応いたします。このたびの「CX8000シリーズ」はNGNに不可欠な機能を提供するものであり、通信事業者のニーズに応えるものです。
NECでは、通信事業者向けネットワーク事業で培った実績とノウハウを踏まえ、新たな付加価値や利便性の創造に向けた通信ネットワークのさらなる進化に対応してまいります。
なお、「CX8000シリーズ」は本年12月6日~8日まで開催される「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2006」にて展示の予定です。
以上
(注) SBC(Session Boarder Controller) :IPネットワークの境界(エッジ)に設置され、一方のネットワークで発生した不正なアクセスを境界で遮断(ファイアウォール機能)し、他のネットワークへの波及を防ぐなど、ネットワーク間接続におけるセキュリティを確保する。
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
NEC IPネットワーク事業部
電話(03)3798-5068