日立、ユニバーサルアプリケーションプラットフォーム「Cosminexus」を発売
Javaアプリケーション開発環境に「MyEclipse」を採用した
ユニバーサルアプリケーションプラットフォーム「Cosminexus」を発売
米国Genuitec社との協業により、高い生産性とユーザビリティを備えた
Javaアプリケーション開発環境「MyEclipse」の日本語版を提供
日立製作所 情報・通信グループ (グループ長&CEO:篠本 学、以下、日立)と、米国Genuitec(ジェニュイテック)社(以下、Genuitec)は、このたび、近年のJava技術の市場浸透により、より高い生産性と快適なアプリケーション開発を求めるニーズに対応して、Genuitec のJavaアプリケーション開発環境「MyEclipse」(*1)の日立へのOEM提供で提携しました。日立はこの提携に基づき、ユニバーサルアプリケーションプラットフォーム「Cosminexus」(コズミネクサス)のJava開発環境に日本語版の「MyEclipse」を採用し、開発生産性をさらに向上させた「Cosminexus」の最新版を本年12月末より販売開始します。
*1 オープンソースの統合ソフトウェア開発環境の「Eclipse」をベースとし、対応するプラグイン(各種開発支援追加機能)を充実させた米国Genuitec社が提供するJavaアプリケーション開発環境
近年の日本国内のJavaアプリケーション開発において、オープンソースの開発ツールである「Eclipse」が、開発を支援する豊富な各種プラグイン(追加機能)により市場に急速に浸透している状況ですが、快適に開発作業を行うための各種プラグインを開発者が選択する必要があり、その組合せにノウハウが必要な点や「Eclipse」が英語版である点で操作性に課題がある状況でした。
日立はこれまで、「Cosminexus」をJavaによるアプリケーション基盤として、WebシステムのSOA対応やセキュリティ強化などを進めてきており、ミッションクリティカルな各種Webシステム構築への高い適用実績があります。今回は、開発の上流工程から下流までをサポートする各種推奨プラグインを統合し高い生産性を実現する「MyEclipse」を、国内のWebアプリケーション基盤ミドルウェア分野では先駆けて日本語版化し採用しました。
Genuitecの「MyEclipse」は全世界で30万人を超える利用者をもち、その高い生産性とユーザビリティなどにより、米国や欧州をはじめとする世界中のJava開発者から高い評価を受けているほか、世界で初めてAJAX*2アプリケーション開発機能を提供し、Web2.0時代のシステム開発への対応を強化しています。
なお、今回の両社の提携は、日本市場でのオープンソースツール活用によるシステム構築を迅速かつ柔軟に行うニーズに対し、国内で実績のある「Cosminexus」と、高い生産性を備えた「MyEclipse」とを連携させ、市場におけるミッションクリティカルシステムへのJava適用拡大を支援するものです。
*2 Webページの再読み込みを伴わずにサーバとXML形式のデータのやり取りを行なう事で、快適なWeb操作環境を提供する対話型Webアプリケーション
Cosminexus」最新版の主な特長
今回製品化した最新版では、あらかじめ推奨のプラグインやフレームワーク(開発用部品)をサポートする「MyEclipse」の日本語版を提供することにより、これらの課題に対応します。また、各種フレームワーク、プラグインへの対応により、従来はプログラミング工程を主に対象としていた「Eclipse」ベースの開発を、Javaアプリケーションの上流の設計から開発、テスト、運用に至る一連の工程にわたり、統合された環境下で高効率に行なうことが可能になります。
(1)著名・推奨フレームワークのサポートにより、効率的なJavaアプリケーション開発を支援
・今回の最新版ではJavaでWebアプリケーションを開発する際に利用する「Struts」、「JavaServer Faces」、「Spring」などのほか、DB接続・アクセスのための「Hibernate」など、多くのフレームワークをサポートしています。アプリケーション開発に共通する定型的な処理をフレームワークが担ってくれるため、少ないプログラミングで目的のアプリケーションを構築することが出来ます。
また、日立の高信頼スケーラブルデータベース「HiRDB」やOracle、SQL Serverなどの主要なDBをサポートしており、データテーブルの作成や編集、SQL実行などの様々な操作に対する一貫した操作性を提供でき、異種DBアプリケーション開発における開発者の負担を軽減します。
(2)AJAXツールの提供による、リッチで動的なWebアプリケーションの開発を支援
・「MyEclipse」は世界ではじめてEclipse上でのAJAXアプリケーション開発機能を提供しています。アプリケーションの開発時、利用可能な変数などの候補を画面上にポップアップ表示するJavaScript*3のコードアシスト機能やデバッグ機能も提供し、JavaScriptプログラミング効率を格段に向上させることができます。また、マウス操作でプログラムモジュールをドラッグ&ドロップするだけで、ほとんどコーディングすることなくAJAXアプリケーションを開発することが可能です。
このほか、直感的かつ柔軟な画面レイアウトを実現する高機能なGUI設計機能や、市場における他のEclipseプラグイン群との互換性も確保したことによる利用可能なプラグインの拡大、UML*4設計のサポートなど、アプリケーションの短期開発及び開発効率向上のための多くの機能を提供します。
*3 Webブラウザなどでの利用に適した簡易プログラミング言語
*4 Unified Modeling Language。オブジェクト指向のソフトウェア開発におけるプログラム設計図の統一表記法。1997/11にOMGにより標準として認定された。
なお、両社は今後、日本市場におけるミッションクリティカル分野へのJava適用を加速すべく、開発者向け付加機能や関連サービスも、順次拡充・展開していきます。
関連情報
「Cosminexus」製品ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/cosminexus/
価格および出荷時期
商品名 uCosminexus Developer
概要 Webアプリケーションの開発環境
標準価格 5万2,500円~(税抜:5万円~)
出荷時期 12月末
*: 稼働環境はWindows(R) XP Professional x64 Edition、Windows Server(TM) 2003、 Standard x64 Edition、Windows Server(TM) 2003、Enterprise x64 Editionです。
米国Genuitec社について
米国Genuitec社は、Eclipseベースの革新的なJavaおよびJ2EE開発ツールを提供しています。Eclipse SDKとリッチ・クライアント・プラットフォームのためのトレーニング、専門のコンサルティング、および開発サービスも提供しています。
Genuitecは、Eclipseプラグイン・セントラルのオリジナルのスポンサーとして2003年にEclipse Foundationに参加し、同社の従業員が理事会メンバに選出され活発に開発戦略と組織の方向性に関与しています。Genuitecは、1997年に設立され、米国テキサス州Flower Moundを拠点としています。 同社の詳しい情報に関しては、会社のウェブサイトhttp://www.genuitec.com/をご覧下さい。
米国Genuitec社ホームページ
http://www.genuitec.com/
他社商品名称に関する表示
・Microsoft、Windows、Windows Serverは、米国 Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標又は商標です。
・Windows(R)の正式名称は、MicrosoftR Windows(R) Operating Systemです。
・その他記載の会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
以上