新日本石油、九州大学内に灯油仕様１０ｋＷ級業務用燃料電池システムを設置
九州大学伊都キャンパス内への設置の決定について
灯油仕様１０ｋＷ級業務用燃料電池システム
当社（社長：西尾 進路）は、水素エネルギーの推進に取り組む全国初の産学官連携組織である「福岡水素エネルギー戦略会議※」の実証活動支援事業に参画し、九州大学伊都キャンパス内の学生食堂（福岡県福岡市西区）に灯油仕様１０ｋＷ級業務用燃料電池システムを設置することを決定いたしましたのでお知らせします。
この度、設置が決まった燃料電池システムは、当社と三菱重工業株式会社（社長：佃 和夫）とが共同開発し、現在、東京都内のコンビニエンスストアおよび広島県内のビジネスホテルでフィールド実証試験を行っているシステムを改良したもので、今後の商品化を見据えた新型機となります。
福岡水素エネルギー戦略会議の実証活動では、燃料電池システムを２００７年９月頃に設置し、最適な運転方法による電気と給湯の有効利用を検証していく予定です。
当社は、今回の本システム設置により得た知見を生かし、中小規模商業施設や公共施設など幅広い業務用途施設へ燃料電池を導入することを目指し、更なる低コスト化と性能・耐久性の向上を図ってまいります。
※「福岡水素エネルギー戦略会議」
水素エネルギーの推進に取り組む全国初の産学官連携組織（２００４年８月発足、会員：３４７企業・機関（２００６年７月１日現在））で、九州大学の水素利用技術研究を中心に、水素の生成、貯蔵から利用まで一貫した研究開発、実証活動、人材育成活動を実施しており、当社は、幹事会社として参加しております。
【 システムの概要 】
（１）燃料電池種類：固体高分子形（ＰＥＦＣ）
（２）燃料：灯油
（３）燃料処理装置仕様：灯油から水素を取り出すプロセスには、灯油中の硫黄分を吸着により除去し、その後、灯油と水蒸気を触媒を用いて反応させる水蒸気改質法を採用しています。
（４）発電効率（目標）：３６％以上（ＬＨＶ基準）
（５）総合効率（目標）：８１％以上（ＬＨＶ基準）
（６）システム構造：パッケージ型（屋外仕様） 幅１，４００ｍｍ×奥行き７００ｍｍ×高さ１，９００ｍｍ（予定）
ＬＨＶ基準：Ｌｏｗｅｒ Ｈｅａｔｉｎｇ Ｖａｌｕｅ の略。低位発熱量。燃料の持つ発熱量から、燃料によって生じる水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた発熱量のこと。
以 上