NEC液晶テクノロジー、次世代携帯情報端末向け液晶モジュールを開発
システム・オン・グラス液晶ディスプレイモジュール4機種を開発
~本格量産に向けて量産ラインで試作を実施~
NEC液晶テクノロジー(代表取締役社長:奥野 和雄、本社:神奈川県川崎市)はこのたび、次世代携帯情報端末や携帯型GPS端末への利用に適したシステム・オン・グラス(SOG)液晶ディスプレイモジュール4機種を開発し、本年10月1日より稼動開始した秋田日本電気株式会社(代表取締役社長:斎藤 直樹、本社:秋田県秋田市)の低温ポリシリコンTFT液晶の量産ラインで試作を実施しました。
このたび試作したSOG液晶ディスプレイモジュールは、対角8.9cm(3.5型)透過型および半透過型、対角6.8cm(2.7型)透過型および半透過型の4機種で、いずれもVGA(480×640ドット)表示に対応しています。4機種のうち3.5型半透過型と2.7型透過型は、2007年2月の量産立ち上げを目指しており、このたびの試作によって量産化に向けての見通しを得ることができました。
4機種はいずれも次世代携帯情報端末や携帯型GPS端末の表示装置として開発したもので、周辺回路を表示部と同一のガラス基板上に搭載しています。これにより、本液晶ディスプレイモジュールを組み込む装置の、部品点数削減によるコスト低減・開発期間の短縮・コンパクト化などを実現します。さらに、階調補間回路の搭載による1619万色表示、VGA/QVGA表示切替といった機能も有しています。
各機種のその他の特長は以下の通りです。
(1)対角8.9cm透過型SOG液晶ディスプレイモジュール
低温ポリシリコンTFTの高透過率により、229ピクセル/インチの超高精細ながら、250cd/m2の高輝度、400:1の高コントラスト、NTSC比70%の広色度域を同時に実現。タッチパネルを標準装備。
(2)対角8.9cm半透過型SOG液晶ディスプレイモジュール
低温ポリシリコンTFTの高透過率と当社独自のSR-NLTにより、229ピクセル/インチの超高精細ながら、200cd/m2の高輝度と15%の高反射率を両立。タッチパネルを標準装備。
(3)対角6.8cm透過型SOG液晶ディスプレイモジュール
低温ポリシリコンTFTの高透過率により、302ピクセル/インチの超高精細ながら、200cd/m2の高輝度、400:1の高コントラスト、NTSC比70%の広色度域を同時に実現。タッチパネルを標準装備。
(4)対角6.8cm半透過型SOG液晶ディスプレイモジュール
低温ポリシリコンTFTの高透過率と当社独自のSR-NLTにより、302ピクセル/インチの超高精細ながら、180cd/m2の高輝度と15%の高反射率を両立。タッチパネルを標準装備。
NEC液晶テクノロジーは、ハイエンド・プロフェッショナル分野や産業分野向け液晶ディスプレイモジュールに注力すると同時に、小型液晶ディスプレイの分野で、次世代携帯情報端末や携帯型GPS端末向けに、より付加価値の高い液晶ディスプレイモジュールの開発・製品化を進めてきました。
近年、こうした小型機器の機能の高度化・多様化が急速に進んでおり、より多くの情報表示や、より鮮やかな色表現、太陽光下での視認性の向上などへのニーズが高まっています。このたびの新製品は、アモルファスシリコンTFT液晶に比べて高い開口率を実現できる低温ポリシリコン液晶の特性を活かし、200ピクセル/インチを超える高精細ながら、高輝度・広色度域を両立する透過型と、高輝度・高反射率を両立する半透過型により、これらのニーズに応えます。
NEC液晶テクノロジーは今後、SOG技術を当社の新たなコアコンピタンスとして位置づけ、小型機器だけでなく産業分野向けにも適用範囲を広げ、より付加価値の高い液晶ディスプレイモジュールの提供を目指していきます。
なお、当社はこのたびの新製品群を、10月18日~20日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「FPD International 2006」に出展します。
新製品の仕様は、別紙をご参照下さい。
<別紙1> 対角8.9cm(3.5型)透過型SOG液晶ディスプレイモジュールの主な仕様
<別紙2> 対角8.9cm(3.5型)半透過型SOG液晶ディスプレイモジュールの主な仕様
<別紙3> 対角6.8cm(2.7型)透過型SOG液晶ディスプレイモジュールの主な仕様
<別紙4> 対角6.8cm(2.7型)半透過型SOG液晶ディスプレイモジュールの主な仕様
以 上
■本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC液晶テクノロジー株式会社 営業本部商品企画部
電 話:(044)435-1851(直通)
http://www.nec-lcd.com/