新日鉄とポスコ、戦略的提携深化と株式の相互追加取得
新日本製鐵株式会社と株式会社ポスコの戦略的提携深化と株式の相互追加取得について
新日本製鐵株式会社(所在地:東京都千代田区、社長:三村明夫、以下新日鉄)と株式会社ポスコ(所在地:大韓民国浦項市、会長:李亀澤、以下POSCO)は2000年8月、両社にて、株式の相互保有を含めた戦略的提携契約を締結して以降、副社長級を共同議長とする推進委員会を設置し、その下に様々な分野別の専門委員会と検討会を設けて、各部門にて積極的に戦略的提携を推進して参りました。
更に2005年8月には、両社にて、研究開発、技術交流、原料購買などの多くの分野にて成果を上げたことが確認されたことから、戦略的提携を延長することで合意し、その深化策につき協議を続けて参りましたが、今般、両社にて以下のような具体的施策につき合意したことから、契約を締結し、その施策をより強力に推進するため、相互に株式の追加取得を行うことと致しました。
今般合意した具体的施策は以下の2件であります。
1.半製品(鋼片)の相互供給の実施
平成19年度から平成23年度の5年間にかけて、両社にて計6基の高炉改修が予定されていることから、双方の高炉改修工事に応じて半製品(鋼片)の相互供給実施について合意しました。先ず平成19年度には各々20万トン、合計40万トンの半製品の相互供給を実施致します。
2.乾式ダストリサイクルに関する共同対応
POSCOの浦項・光陽両製鉄所構内に設置する新日鉄型の乾式ダストリサイクル設備(Rotary Hearth Furnace)とその活用に関する共同対応について、基本フレームにつき合意し、速やかに具体策を検討することと致しました。
両社はこれらの施策を通じて、両社設備の有効活用による操業安定を図ると共に、環境問題への対応を図っていく所存であります。また、上記2件以外の追加施策についても、原料調達部門での更なる協力など、引き続き両社にて検討を進めて参ります。
更に、これらの連携施策をより一層、円滑かつ着実に検討・実施していくため、相互株式追加取得を行うことで合意致しました。具体的には、新日鉄はPOSCO 発行済株式の2%程度を追加購入し、POSCOもそれと同レベルの金額規模で新日鉄株式を追加購入する予定であります。
なお、現在、新日鉄はPOSCO株式を3.32%、POSCO は新日鉄株式を2.17%それぞれ相互保有しております。
戦略的提携を開始して以降、新日鉄とPOSCO の戦略的提携は着実に発展を遂げ、有益な活動成果を上げて参りました。アルセロールミッタル社などの大型鉄鋼メーカーの登場や、中国鉄鋼メーカーの急速な拡大・再編など、鉄鋼業を取り巻く環境が激変している中、今後もグローバルな鉄鋼市場の中で確固たる地位を確保する為、市場環境の変化を見据えながら本戦略提携を深化させ、積極的に活用していく所存であり、本戦略提携が両社の更なる成長・発展に大きく寄与するものと確信しております。
以上