TDK、デジタルハイビジョン放送に対応した録画用ブルーレイディスクを発売
ハイビジョン録画対応、2倍速、ベアタイプ・ブルーレイディスク。
録画用ブルーレイディスクBD-R(追記型)、BD-RE(書き換え型)を新発売。
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、このたびデジタルハイビジョン放送に対応した録画用ブルーレイディスク「BD-R」(追記型)、「BD-RE」(書き換え型)を商品化いたします。カートリッジなしのベアタイプ、大容量1層25GB、2倍速記録対応で、11月15日発売の予定です。
デジタル放送の本格化とともに、テレビ、民生用ビデオカメラにおいてもハイビジョン対応機器が急速に普及し、市場ではDVDに代わる、ハイビジョン録画に対応した録画再生システムのニーズが高まっております。ブルーレイディスクは、このニーズに高速、大容量、高信頼をもって応える次世代光ディスクです。
TDKは、録画用として2003年4月にカートリッジ入りブルーレイディスク(23GB)、2004年11月にはオープンカートリッジ入りブルーレイディスク(25GB)を発売し、その美しいハイビジョン映像に高い評価をいただいております。さらに、本年4月19日、世界で初めて*データ用としてベアタイプ・ブルーレイディスクを発売いたしました。
このたび、ベアタイプのブルーレイディスクに対応したビデオレコーダの市場導入に合わせ、ハイビジョン録画をターゲットとした「録画用」ブルーレイディスクを商品化いたします。1層25GBでも、BSデジタル放送(転送レート24Mbps時)の場合は約130分、地上デジタル放送(転送レート17Mbps時)の場合は約180分のハイビジョン映像を高画質のまま録画できます。
TDKは青紫色レーザを用いた高密度記録ディスクにいち早く着目し、その実現に不可欠となる記録面用ハードコートの開発を進めてまいりました。そして2002年、まずDVDにおいて「超硬」シリーズとして実用化し、現在ではハードコート付き光ディスクは多くのお客様の支持を頂いております。一方で、TDKはブルーレイディスク・アソシエーション(BDA)のボードメンバーとして、ブルーレイディスクの規格策定にあたり、カートリッジなしのディスクの必要性、それに伴うハードコートの重要性を唱えてまいりました。
今回発売の「BD-R」、「BD-RE」にもTDK独自のハードコーティング技術・DURABIS2(デュラビス2)を採用し、信号記録面をキズや指紋などのヨゴレから守ります。また、ブルーレイディスクにおいてTDKが初めて実用化した、高精度スピンコートによるカバー層形成技術が、平滑な記録面を実現し、安定した録画/再生を可能にしています。
(*TDK調べ)
●品名(記録層・記憶容量、規格)、品番、価格、発売日
録画用ブルーレイディスク「BD-R」(1層・25GB)
(2倍速追記型:ブルーレイディスク レコーダブルフォーマットVER. 1.1規格準拠)
単品:BDV-R25S/5枚パック:BDV-R25×5S
録画用ブルーレイディスク「BD-RE」(1層・25GB)
(2倍速書き換え型:ブルーレイディスク リライタブルフォーマットVER. 2.1規格準拠)
単品:BDV-RE25S/5枚パック:BDV-RE25×5S
オープン価格
2006年11月15日発売
※2層50GBタイプについては2007年春、発売予定。
※上記の品番は国内仕様製品のものです。※本製品の国内販売元はTDKマーケティング株式会社です。
●商品に関するお客様のお問合せは
TDKサービスステーション Tel.(03)5201-7272
●録画用ブルーレイディスク「BD-R」「BD-RE」の主な特長
1.ハイビジョン放送を高画質のまま録画。2倍速記録にも対応。
1層あたり25GBの大容量によって、BSデジタル放送(転送レート24Mbps時)の場合は約130分、地上デジタル放送(転送レート17Mbps時)の場合は約180分のハイビジョン映像を高画質のまま録画できます。またBD-R、BD-REとも2倍速記録(転送レート72Mbps)に対応しています。
2.ベア(カートリッジなし)のブルーレイディスク用に設計したDURABIS 2コートを採用:キズ、ヨゴレ(特に指紋ヨゴレ)に格段に強く、カートリッジなしでも安心。
ブルーレイディスクのレーザスポットサイズは、DVDの約5分の1と小さいため、記録面のキズ、ヨゴレはDVD以上にシビアであり、それはレーザ光照射の障害となって、最悪の場合はかけがえのないデータを失うこともあります。今回の「BD-R」「BD-RE」の記録面には、ベアのブルーレイディスク専用に開発したDURABIS2 コートを採用。キズに格段に強く、さらにヨゴレ(特に指紋ヨゴレ)に対しても非常に強く、カートリッジなしで安心して使用できます。
3.独自の高精度スピンコートにより、ナノレベルの平滑性を有するカバー層:安定した記録/再生を実現。
ブルーレイディスクは、1.1mm厚の基板に0.1mm厚のカバー層を設けた構造。レーザ光の記録膜への照射はカバー層を通して行うため、カバー層はレーザ光の通り道です。このため、格段に波長の短い青紫色レーザを使用するブルーレイディスクにおいて、正確なレーザ光照射という点でカバー層の厚み精度、平滑性は、大変重要です。TDKでは、このカバー層の形成に、独自開発による高精度スピンコートを採用。その厚み精度をナノレベルでコントロールし、きわめて平滑性に優れるカバー層を形成しています。その結果、レーザ光照射位置修正のためのフォーカスサーボ回路の負担を少なくでき、より安定した記録/再生を可能にしています。
4.記録膜に無機材料を採用した追記型の「BD-R」:光の影響を受けないため、保存性に優れる。
CD-RやDVD-Rなど、従来の追記型ディスクは記録膜に有機色素を採用してきました。今回の追記型の「BD-R」は、記録膜にまったく新しい発想に基づく無機材料のSi(シリコン)とCu(銅)合金の2層構造を採用。これを記録レーザ光の熱によって溶融し、SiとCu合金をミックスして合金化し記録マークを形成。これは無機材料であるため光の影響を受けず、長期保存においてきわめて優れる高信頼のディスクを実現しています。
5.記録膜に専用の高感度相変化材料を採用した書き換え型の「BD-RE」:10,000回に及ぶ書き換えにも安定した特性。
書き換え型の「BD-RE」は、専用に設計した高密度記録用の高感度相変化記録材料と膜構造を採用。優れた記録/再生特性、およびくり返し記録特性(オーバーライト特性)を実現しています。そして、10,000回に及ぶくり返し記録においても安定した特性を確保します。
以上