NECエレクトロニクス、「DVB-H」方式の地上デジタル放送を視聴できる米社製ソフトを導入
半導体ソリューションプラットフォーム「platformOViA(TM)」における
携帯型機器向け品揃えの拡充について
~「DVB-H」方式の地上デジタル放送を視聴できるパケットビデオ社のソフトを採用~
NECエレクトロニクスは、最終製品(セット)メーカーの製品開発を加速させることができる半導体ソリューションプラットフォーム「platformOViA(TM)」(略称:「オーヴィア」)の事業強化として、欧州を中心に普及している「DVB-H」方式の地上デジタル放送を視聴できるソフトウェア「pvTV(TM)」(ピーヴィTV)を導入し、来年度上期より携帯端末メーカー向けに提供を開始することにいたしました。
「pvTV」は、デジタル放送の視聴機能に加えて、音声や動画の再生機能を有するメディアプレーヤーの機能を併せ持ったソフトウェアであり、携帯端末向け組込型マルチメディア・ソフトウェアで世界的なリーダーであるパケットビデオ・コーポレーション(所在地:米国カリフォルニア州、社長兼CEO:ジェームス・ブレイリーン氏、日本法人:パケットビデオ・ジャパン株式会社、本社:東京都港区、代表取締役社長:高木和典)から採用するソフトウェアであります。
また、この「pvTV」は、当社の第三世代(3G)携帯電話向けベースバンド/アプリケーションプロセッサ統合LSI「Medity1」(メディティ・ワン)およびアプリケーションプロセッサ「MPシリーズ」などの「オーヴィア」に準拠したシステムLSIの上で稼動するものであり、これらのシステムLSIと一括して提供されるものであります。
新製品の提供により、端末メーカーは、(1)放送コンテンツの再生機能、チューナ制御機能、電子番組表機能などを実現するミドルウェア、(2)受信した映像を視聴できるように変換する各種コーデック用のソフトウェア、(3)システムLSIという、地上デジタル放送を視聴できる携帯端末を構築するために、従来は個別に調達する必要があったソフトウェアとハードウェアを一括して導入することができようになり、従来に比べて開発期間を最大約4割短縮することができるようになります。また、オーヴィアに対応していることにより、ハードウェアの更新やデジタル家電、カーナビなどの他分野への展開にも柔軟に対応することが可能となります。
新製品の提供価格は個別見積もりを基本としております。当社では、今回の強化を含む「オーヴィア」関連事業全体で、2008年度に約300億円の売上げを達成する計画であります。
近年、携帯電話や携帯型ゲーム機などのモバイル機器分野では、例えば、デジタルオーディオやストリーム映像配信などのマルチメディアコンテンツに対応する機能、eコマースやセキュリティ対応などのネットワークアプリケーション機能、地上デジタル放送対応機能などの新しい機能を、市場ニーズに対応していちはやく実装することが迫られております。しかし、これら技術の導入とその実装は容易ではなく、端末メーカーにおいては、ソフトウェア開発規模の増大と開発期間の長期化が大きな問題となっております。「オーヴィア」は、上記のような問題を解決し、端末メーカーが競争力強化のためのアプリケーション・ソフトウェアの開発に集中できるようにするためのものであります。
当社ではこのたび、この「オーヴィア」を用いて、最近特に需要の高い地上デジタル放送や動画、音声に対応したモバイル機器の実現を支援するための施策として、この領域に豊富なノウハウと実績を有するパケットビデオ社の製品を導入することにいたしました。
当社では「オーヴィア」が端末メーカーの開発負担を大幅に削減するものと確信しているため、今後も対応製品を積極的に拡充させていく計画であります。
なお、NECエレクトロニクスでは、11月15日から17日の3日間、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催される組込み総合技術展「Embedded Technology 2006」のにて、新製品の展示、実演を行います。また、12月4日から8日まで、香港のアジアワールドエキスポで開催される展示会「ITU TELECOM WORLD 2006 においても新製品を展示いたします。
パケットビデオ社の概要については別紙をご参照ください。
以上
(備考)
・PacketVideo 及びPacketVideo 社の製品名は、パケットビデオ・コーポレーションの米国における登録商標または商標。
・platformOViAはNECエレクトロニクスの商標または登録商標。
・本リリースで言及された他の製品名やサービス名は全て、それぞれの所有者に属する商標または登録商標。