日立化成、FPD用回路接続フィルム「アニソルム」の新工場を建設
ディスプレイ用回路接続フィルムの新工場を建設
-2007年8月から生産能力を70%増強へ-
日立化成工業株式会社(本社:東京、執行役社長:長瀬 寧次、資本金:154億円)は、FPD(フラットパネル・ディスプレイ)の回路接続に用いられる回路接続フィルム「アニソルム(R)」のさらなる事業拡大を図るため、今般約25億円を投じ、下館事業所(南結城)<茨城県結城市>に、生産能力400,000m2(年間)の新工場を建設します。これにより、2007年8月から同製品の生産能力を、現在の約70%増強します。
FPD用回路接続フィルムは、主にFPDの信号入力回路と駆動用半導体ICチップの出力回路を接続したり、制御基板の出力回路と駆動用半導体ICチップの入力回路を接続するためのフィルム材料です。これは絶縁性接着剤層に導電性粒子を分散させ、フィルム加工を施したもので、使用条件により、導電性と絶縁性という異なる特性を局部的に持たせることができ、FPDのカラー化や高精細化の進展に大きな役割を果たしています。LCD(Liquid Crystal Display)のほか、PDP(Plasma Display Panel)や有機EL(Electroluminescence)への採用も増加しています。
近年FPD市場は、ノート型パソコンやパソコン用モニター、フラットパネル・テレビ、携帯電話等の分野へ急速に用途を広げ、順調に成長を続けてきました。今後も、デジタル放送対応に向けたフラットパネル・テレビのさらなる普及、BRICsへのパソコン、携帯電話のさらなる浸透に伴い、回路接続フィルムの需要の拡大が見込まれています。
当社は、こうしたグローバルに拡大する需要に呼応し、顧客への安定供給を第一に考え、下館事業所(南結城)に新工場の建設を決定しました。これにより、現在、本製品を製造する五所宮事業所<茨城県筑西市>との2製造拠点体制を確立し、今後も事業の強化と売上拡大を図ってまいります。
〔 新工場建設の概要 〕
設置場所 茨城県結城市大字鹿窪1772-1〔当社下館事業所(南結城)内〕
建屋床面積 3,200m2
完成予定時期 2007年7月
稼動開始予定 2007年8月
生産能力 年間400,000m2
設備投資額 約25億円
以上