ケイデンスとアドバンテスト、車載用半導体向けに故障率ゼロのテスト手法で協業
ケイデンスとアドバンテスト、車載用半導体向けに故障率ゼロを実現するテスト手法で協業
両社のパートナーシップにより、車載用半導体のより迅速な市場投入を可能にするテスト・メソドロジを確立
ケイデンス・デザイン・システムズ社(社長兼CEO:Michael J.Fister(マイケル・J・フィスター)、本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、日本法人社長:川島良一、本社:神奈川県横浜市、以下ケイデンス)と、株式会社アドバンテスト(代表取締役社長:丸山利雄、本社:東京都千代田区、以下アドバンテスト)は、12月6日(米国現地時間)、車載用半導体向けに、故障率ゼロのテスト手法を提供するためのパートナーシップを発表しました。
この協業により、新しい自動車用の複雑なデジタル半導体に対するより完全なテスト手法が可能となり、市場への投入期間を短縮することができます。
これまでは、アナログ・テクノロジを主体に使用していた自動車メーカーは、今日高機能を備えた自動車向けの様々なアプリケーションに対応するため、半導体メーカーに対して、最先端のテクノロジを使用した半導体の開発を促進させています。また、自動車メーカーは、スケジュール通りの納品、リスクの削減、そして故障率ゼロの半導体を要求しています。このように複合的な要求に対応するためには、高品質かつ低リスクを達成するためのより早く、精度の高いテスト・メソドロジが必要となります。
今回の協業では、アドバンテストのATEプラットフォームを使用して、従来のPAT(analog part average testing)と呼ばれるアナログテスト手法と、見落としやすい小さな遅延故障をも検出する、業界をリードするケイデンスのEncounterR True-Time Testの機能を組み合わせ、デジタル・デバイス向けに、新しい世代の単一パスによる故障率ゼロのテスト・メソドロジを構築します。
ケイデンスのEncounter digital IC design platformの主要な製品であるEncounter Testは、RTLからシリコンまでを網羅する業界で最先端のテスト・ソリューションを提供します。
Encounter Testの主要なテクノロジには、テスト時の消費電力を削減する消費電力を考慮した、Power-Aware ATPG手法、テスト・コストを削減するテスト・データ圧縮、そして見落としがちな小さな遅延故障を検出するTrue-Timeディレイ・テストが含まれています。これらのテクノロジは、迅速な歩留まりの立ち上がりのために使用されるEncounter Diagnosticsと組み合わせて使用することで、最終シリコンにおいて最高の品質を実現します。
【 ケイデンス・コメント 】
Sanjiv Taneja(米国ケイデンス、Vice President of R&D for Encounter Test):「この協業は、自動車業界を目的としたデザイン・チェーン(設計作業の水平分業)による緊密な協業ですが、これは、ケイデンスとアドバンテストのみならず、我々のお客様、お客様のお客様、そして究極的には自動車を購入する個人にも重要な利益をもたらします。
なぜなら、自動車に搭載されるデジタル・デバイスの品質を確実にすることは、新しく発売される自動車の一台一台に使用される多くの主要部品の信頼性も確立することになるからです。」
【 アドバンテスト・コメント 】
梅田伸一郎(アドバンテスト執行役員、ソフトウエア開発本部長):
「ケイデンスのEncounter True-Time Test ATPGにより、我々は、デジタル設計の故障率ゼロを達成する、単一パスで完全に統合されたテスト・メソドロジを提供できるようになります。このメソドロジは、製品の品質を向上させ、市場投入までの期間を短縮し、リスクを軽減します。今回の協業は、自動車業界に利益をもたらすことを主眼としていますが、将来的にはどの業界に対しても利益をもたらすことになるでしょう。」
以 上