伊藤忠商事、三菱ガス化学などとブルネイの合弁会社のメタノール事業に着手
ブルネイ・ダルサラーム国におけるメタノール事業について
この度、伊藤忠商事株式会社は、三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、以下「MGC」という)およびBrunei National Petroleum Company(本社:ブルネイ・ダルサラーム国バンダル・スリ・ブガワン、以下「PetroulemBRUNEI」という)と、合弁会社であるBrunei Methanol Company(以下「BMC」という)において、年産85万トンのメタノール事業を行うことといたしました。建設資金は約4億ドルであり、2009年末の完工および2010年第2四半期の商業運転開始を予定しております。
MGC、伊藤忠およびPetroulemBRUNEIは、2006年3月にBMCを設立し、詳細な事業化調査を行ってまいりましたが、このたび合弁事業に関する諸条件が確定したことから、投資の最終決定に至ったものです。
本合弁事業の特性として投資規模が大きくかつ投資回収が長期に亘ることから、BMCは国際協力銀行を中心とする銀行団から、同国初となるプロジェクトファイナンスによる資金調達を行なう予定です。また、ファイナンシャルアドバイザーとして株式会社三菱東京UFJ銀行を起用しております。なお、プラントは三菱重工業株式会社とフルターンキーベースでの建設契約を締結いたしました。
メタノールは多くの川下製品を持つ基礎化学品の一つで、主にホルマリン、酢酸などの化学品用途の原料として使用されています。また今後はバイオディーゼルやDME(ジメチルエーテル)の原料など幅広い用途での利用拡大も見込まれております。現在の世界需要は年間約36百万トンですが、今後も年率3%の成長が見込まれており、特に本合弁事業のメタノール輸出先である日本を含むアジア市場では、経済成長に伴う高い伸びが期待されています。
本合弁事業は、アジア市場の中心に位置するため、ロジスティックスにおけるコスト優位性を有し、また安価な原料天然ガスを利用できることから、他の事業者に対して十分な競争力を有しております。
MGCおよび伊藤忠は、本合弁事業を通じて、メタノール事業における世界でのプレゼンスをさらに高めてまいります。
◆合弁事業の概要
※ 関連資料参照