カネカ、ベトナムで医療機器事業関連と食品事業関連の現地法人２社が本格稼働
ベトナムにおける現地法人２社、計画通り竣工稼働
― カネカグループの国際競争力強化をより一層加速 ―
株式会社カネカ（本社：大阪市北区。社長：大西正躬）は、ベトナム社会主義共和国（以下、ベトナム）における医療機器事業関連と食品事業関連の現地法人２社の４月からの本格稼働に合わせ、今月１７日午前９時（現地時間）より工業団地敷地内においてオープニングセレモニー（竣工式）を開催した。セレモニーは、ベトナム国内よりビンズン省人民委員会副委員長、ベトナム・シンガポール工業団地（ＶＳＩＰ）社長をはじめ関係者、ユーザーなど約１００名の出席を得て行われた。
当社は、日本の化学業界の先駆けとして、１９７０（昭和４５）年にベルギーに進出以来、米国テキサス州、マレーシアと海外に通用する技術力をもって消費地で立地し、現地との一体感の中で活動し、今までにないユニークな製品を製造販売することをグローバル展開の基本としてきた。アジア地域ではマレーシアのほか、シンガポール、中国にも製造販売拠点を相次いで設立し、今般の現地法人２社と、すでに順調に稼働している化成品事業関連の現地法人１社（＊）の合計３社がベトナムにおいて事業展開することで、カネカグループとしての国際競争力の強化をより一層加速する。
＊「Ｖｉｎａ Ｓｈｏｗａ Ｃｏ．，Ｌｔｄ」（ヴィーナ ショーワ株式会社）
電線被覆、自動車部材、医療用などに使用される塩ビコンパウンドの事業展開を進めている昭和化成工業（株）の現地法人。ベトナムをはじめ東南アジアにおける事業展開の一層の拡大を図るため、２００３（平成１５）年４月に設立し、同年１０月に稼働。
今般竣工稼働する現地法人２社は次の通り。
・会社名：Ｋａｎｅｋａ Ｐｈａｒｍａ Ｖｉｅｔｎａｍ Ｃｏ．，Ｌｔｄ（カネカ ファーマ ベトナム株式会社）
当社の医療機器事業は、血液浄化システムを中心とした吸着体事業と、医療用カテーテルのインターベンション事業を柱として展開している。特にインターベンション事業は、独自技術により高い機能性と使いやすさを追求した特徴ある製品群を有しており、確実に成長が続いている。ベトナム工場では医療用カテーテルを製造し、国際競争力のある品質・コストを武器にアジア市場を中心に市場開発を行っていく。今後マーケットの状況に応じて順次生産能力を拡大していくと共に、他社へのＯＥＭ供給などにも積極的に対応し、医療用カテーテル製造のグローバル拠点として育成することを狙う。
・会社名：ＫＳＳ Ｖｉｅｔｎａｍ Ｃｏ．，Ｌｔｄ（ＫＳＳベトナム株式会社）
食品用香辛料（スパイス）や加工食品原料の事業展開を進めている、当社の１００％子会社である（株）カネカサンスパイスの現地法人。第一ステップとして、スパイス、ハーブなどの原料原産地に近いベトナムで最有利な原料調達と原料粉体化までを、第二ステップとして、近い将来に日本及び海外の食品加工市場における競争力あるスパイス製品を供給することを狙う。すでに昨年９月の操業開始以来、原料調達から生産までの一貫した品質管理体制も計画通り構築できており、順調に稼働している。
当社のベトナム進出については、原料調達が容易なこと、人材が豊富で社会基盤も充実しカントリーリスクが少ないこと、中国や東南アジアなど大消費地にも近いこと等により、国際競争力のある製造販売拠点作りが可能であると判断した。ベトナムは、世界で最もダイナミックに変化を遂げている国の一つと言われ、特に２００５（平成１７）年以降は、８％を超える経済成長率を達成してきている。また本年１月には世界貿易機関（ＷＴＯ）への正式加盟も果たし、今後ますますの経済発展が期待されている。今後もベトナムにおける新たな事業の展開について検討を進める。
以 上
＊現地法人の概要は、添付資料をご参照ください。