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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'11.27.Wed
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2007'04.23.Mon

STマイクロ、Debiotechと超小型インシュリン注入ポンプの製品化に向け提携

DebiotechとSTマイクロエレクトロニクスは
糖尿病治療に大きな進展をもたらす
使い捨て型インシュリン・ナノポンプの製品化と市場投入で提携

マイクロ流体テクノロジーと半導体製造テクノロジーによる
ナノポンプが患者の生活を改善


 DebiotechとSTマイクロエレクトロニクス( http://www.st-japan.co.jp 、NYSE:STM、以下ST)は、独自の超小型インシュリン注入ポンプの製品化と市場投入を目的とした戦略的協業契約を締結したことを発表しました。このナノポンプにはマイクロ流体MEMS(Micro-Electro-Mechanical System)技術が使用されており、皮膚に貼り付けるパッチ上に実装可能な使い捨てタイプの小型ポンプが連続的にインシュリン注射を行うという画期的な概念です。このナノポンプは、治療有用性、治療効率、および糖尿病患者の生活面において大きな改善を実現します。この独創的な技術は2006年にSwiss Technology Awardを受賞しており、今回の提携により市場投入へさらに近付きました。

 インシュリン・ポンプ治療、あるいは持続的皮下インシュリン注入注射法(CSII)は、1日に複数回行う必要があるインシュリン注射に代わる非常に魅力的な治療方法です。CSIIでは、リザーバ(輸液のタンク)が取り付けられたプログラム可能なポンプを患者に装着し、インシュリンを皮下細胞に注入することで、膵臓(すい臓)からのインシュリンの自然分泌をそっくり模倣する形で、1日中持続的にインシュリン注入が行われます。

 この使い捨てタイプの超小型インシュリン・ポンプは、Debiotechのインシュリン注入技術と、シリコン・ベースのマイクロ流体デバイスを大量生産できるSTの強みとを組み合わせることによって実現しました。マイクロ流体テクノロジーは、ごく微量の流体の流れを電気的にコントロールすることができます。このナノポンプは、CSII治療の開発と導入における大きな前進を実現するものであり、この最先端技術が生物医学分野における新たなアプリケーションを開拓することになるでしょう。

 現在、既存のインシュリン・ポンプは、ポケット・ベルほどの大きさがあります。ST製品を採用した新しいDebiotechの超小型MEMSデバイスは、既存のポンプの約4分の1の大きさであり、パッチ形でほとんど目に付かず皮膚に付けることができます。この小型化によって、患者はポンプを固定したり服の下に隠したりする必要がなくなります。

 また、MEMSベースのナノポンプは、インシュリンの投薬量をより正確に管理することができます。投薬の精度は治療効率にとって極めて重要な要素であり、長期的な反動作用の減少に貢献します。ナノポンプは投薬量をナノリットル(10億分の1リットル)レベルで制御することができ、生理的なインシュリン分泌に極めて近くなっています。このデバイスは過剰投与を防ぎ、さらに投薬不足、閉塞、気泡、その他の潜在的なポンプの故障を検知して、患者を保護します。大量生産可能な半導体プロセス・テクノロジーによって製造されるMEMSベースの使い捨て型のナノポンプは、コスト面でもはるかに安価なため、患者や医療機関は現在のポンプ・ソリューションで必要とされる先行投資の必要がなくなります。

 Debiotechが開発し、STが実用化するインシュリン・ナノポンプは、マイクロ流体MEMSテクノロジーを糖尿病治療に利用する最初の例になります。機能サンプルはすでに生産されており、パートナー企業2社による完全に実用化された製品がディスポーザブル・カートリッジの形で2008年に一部の市場で入手可能になる予定です。Debiotech社は、医療機器市場の主要プレーヤへのライセンスを含め、商品化を担当することになります。

 実用化には、生物医学市場で蓄積されているSTの経験が活かされます。STのマイクロ流体事業部内で進められているその他のバイオテック・プログラムとしては、現在、敗血症と鳥インフルエンザの検出に適用されているIn-Checkラボ・オン・チップ・プラットフォームがあります。

 STのグループ副社長兼マイクロ流体工学事業部ジェネラル・マネージャであるAnton Hofmeisterは次のようにコメントしています。「STがマイクロ流体バイオテック分野への半導体製造プロセスの応用に注力し、同分野に関する知識や経験を拡大することは、世界中の多くの人々の生活向上につながります。
 革新的バイオメディカル・アプリケーションの主要な開発元であるDebiotech社との共同作業を通して、STは糖尿病治療の進展を目的とするインシュリン・ナノポンプの実用化に取り組んでいます。」

 Debiotech SAの社長兼CEOであるFrederic Neftel医学博士は次のようにコメントしています。「今回のSTとの協力関係は、使い捨て可能なコストでナノポンプを製造する上での大きな一歩と言えます。STは、MEMS製造における世界的リーダーであり、両社が協力することにより、糖尿病患者治療に真の革新をもたらし、今世紀で最も重い疾病の1つを治療するための新しい手法を提供できることをとても楽しみにしています。」

補足情報
 全世界でほぼ2億5000万人が糖尿病を患っており、人口増加、高齢化、および生活様式の変化にともなって、今後10年間にその数はさらに増えるものと予想されています。適切な治療を行わない場合、糖尿病は心臓血管疾患、腎不全、失明、神経障害、そして最後には死につながります。糖尿病は、ほとんどの先進国で主な死因の1つになっています。

 インシュリン・ポンプ治療の世界市場は急速に成長しており、HBSCによると(*1)、2004年の8億ドルから2009年には16億ドルに拡大すると予想されています。

*1:HSBC調べ、2005年度

Debiotechについて
 Debiotechは、組込み型および外部型の薬物配送システムの分野において、マイクロメカニクス、ナノテクノロジー、およびMEMSを使用した、重度疾病治療(糖尿病、腎不全、心臓血管疾患、癌など)のための画期的な医療装置に加えて、ワクチン、診断用および造影用デバイスの体内への投与に関する新しいテクノロジーの研究開発を専門としています。
 Debiotechは医療機器および薬品分野の大手企業多数と独占的ライセンス契約を結んでおり、全世界で500件以上の特許を取得しています。Debiotechの詳細については、 www.debiotech.com をご覧ください。

STマイクロエレクトロニクスについて
 STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。2006年の売上は98.5億ドルで、純利益は7億8200万ドルでした。
 さらに詳しい情報はSTのホームページ(ST日本法人 http://www.st-japan.co.jp/ 、STグループ http://www.st.com/stonline/ )をご覧ください。

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