川崎マイクロ、TSMCの90nmエンベデッドDRAMでデジタルテレビ向けデバイス製造を開始
川崎マイクロエレクトロニクス、TSMCの90nmエンベデッドDRAMで
デジタルテレビ向けデバイスの製造を開始
川崎マイクロエレクトロニクス株式会社(以下、「川崎マイクロ」)とTSMC(日本法人:TSMCジャパン株式会社、横浜市西区、代表取締役社長:小野寺 誠)は本日、川崎マイクロがTSMCの90nmエンベデッドDRAM技術を利用して、デジタルテレビ(DTV)用半導体製品の立ち上げに成功したことを発表しました。
この新しいASIC製品は、低消費電力と広いバンド幅を実現しつつも費用効果の高い高性能ワンチップを要求する、増大する市場の需要に対応するものです。
■川崎マイクロ、代表取締役副社長、吉清 恭一氏のコメント
「このDTVアプリケーションにおける今回の初期段階での成功は、TSMCの90nmエンベデッドDRAMプロセスに対する我々の信頼をまさに実証するものです。今回の成功を基に、今後他のアプリケーションデザインにも応用する計画です。」
■TSMCのワールドワイドセールス・サービス担当上席副社長、Kenneth Kinのコメント
「川崎マイクロがTSMCの90nmエンベデッドDRAMプロセスをDTVアプリケーションに採用したことは、TSMCの技術開発において非常に重要な意味を持ちます。それは、TSMCが対費用効果に妥協することなく、パスゲート・リーク電流、セル容量、スタック・コンタクトなど、エンベデッドDRAMプロセスにおいて以前から立ちはだかっていた課題の解決に成功成し得たということを明白に示すものとなるからです。川崎マイクロによる生産は、TSMCが第一に掲げる顧客とのパートナーシップ、win-win相乗効果を実証しています。」
TSMCの90nmエンベデッドDRAMは、他の競合プロセスと比べ、より少ない処理工程ながら、優れたマクロサイズ仕様とプロセス安定性を実現します。本プロセスは2006年の第1四半期より製造が開始されています。
TSMCの90nmエンベデッドDRAMは、CMOSロジックに基づき、アドオン・メモリモジュールを組み込みます。このエンベデッドプロセスは、外部DRAMデバイスとのインタフェース時のI/O消費電力の排除、より広いバスの提供、および材料コストの低減を実現します。このプロセスは、SRAMに比べ、動作時と待機時の消費電力が少なく、60%小型のマクロサイズを特長とします。このプロセスは、デジタルテレビやゲームコンソールなどの広いバンド幅のアプリケーションや、携帯・小型の民生品などの低消費電力アプリケーション向けの、システムオンチップ(SoC)プラットフォームに最適です。
■川崎マイクロエレクトロニクス株式会社について
川崎マイクロエレクトロニクス株式会社(以下、川崎マイクロ)は、お客様に先進的なASIC技術と世界的にもハイレベルなデザイン・サポートを提供しており、その製品はコンシューマ製品やパソコン、OA機器、ネットワーク機器、ストレージ製品等に採用されています。川崎マイクロの製品シリーズはグローバルに展開しており、お客様が競争力の高いソリューションをスピーディに導入できる環境をご用意しています。
また、さまざまな標準化団体にも積極的に参加を図っており、InterNational Committee for Information Technology Standards (INCITS),Technical Committee T10 for SCSI Storage Interfaces,Optical Internetworking Forum (OIF),PCI Special Interest Group (PCI-SIG),USB Implementers Forum,Universal Plug and Play Forum(UPnP),the Digital Display Working Group (DDWG),Home Phoneline Networking Alliance (HomePNA),Multimedia over Coax Alliance (MoCA),OCP International Partnership(OCP-IP)等のメンバーとして名を連ねています。川崎マイクロのデザインセンターは、幕張本社、台北、サンノゼにあります。詳細につきましては、以下のウェブサイトをご参照下さい。
日本語のウェブサイトhttp://www.k-micro.com/
■TSMCについて
TSMCは世界最大の専業ファンドリーメーカーで、業界をリードするプロセス技術、及びファンドリー業界で最大のポートフォリオであるシリコン実証済みライブラリ、IP、デザインツール、リファレンス・フローなどのサービスを提供しています。TSMCは、先進12インチギガファブ2拠点、8インチファブ4拠点、6インチファブ1拠点を運営しており、2006年のTSMCのウェハの総生産量は、700万枚(8インチ換算)超です。また、子会社であるWaferTechとTSMC(上海)と、ジョイントベンチャーファブ(SSMC)でも生産を行っております。TSMCは、65nmの製造能力を提供する最初のファンドリーメーカーです。本社を台湾の新竹に設置しています。詳細につきましては、www.tsmc.comをご参照ください。
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