東燃化学、ハイブリッド自動車向け次世代セパレーターの商業ライン生産を開始
エクソンモービルケミカル ハイブリッド自動車用リチウムイオン電池向け
次世代セパレーターの商業ライン生産開始
エクソンモービル・ケミカルグループの一員である東燃化学株式会社(以下東燃化学)は、ハイブリッド自動車および電気自動車(以下ハイブリッド/電気自動車)向けに開発した微多孔膜の商業ラインでの生産を開始しました。同社の微多孔膜は、ハイブリッド/電気自動車用リチウムイオン電池の安全性、信頼性ならびに出力の要求を満たすように設計された画期的な製品です。
今回開発された次世代セパレーターは、独自に開発した湿式、二軸延伸の工程により製造されています。セパレーターの品質を向上させるため、高い耐熱性を有する特製ポリマーを材料に用いた共押出しフィルムです。東燃化学がこれまで培ってきた製造技術をさらに強化することにより、セパレーターの均一性の高い品質は従来どおり確保し、より要求度の高いハイブリッド自動車用リチウムイオン電池用途への対応が可能となりました。
東燃化学の高性能セパレーターは、同社の従来製品の特徴である低温シャットダウン特性及び高い機械的強度を維持しつつ、従来製品と比較して高透過性、溶融後の高い形状保持性及び高温メルトダウン特性などを併せ持つのが特徴です。特にメルトダウン温度を引き上げたことにより、シャットダウン温度を超えた温度域におけるセパレーターの信頼性が著しく向上しました。
エクソンモービルケミカルカンパニー上級副社長のジム・ハリス(Jim Harris)は、「急速に成長するハイブリッド/電気自動車の市場を電池メーカー、自動車メーカーが支えていく上で、セパレーターの品質、安全性ならびに供給信頼性を確保することは重要な要素です。今回、商業ラインにおいて次世代セパレーターの製造を開始することにより、当グループは拡大する市場ニーズに積極的に応えることができます。」と述べています。
前述のような優れた特徴を持つセパレーターは、20 年以上にわたる微多孔膜の研究開発の経験と高い製造技術を有する東燃化学とポリオレフィン技術で世界をリードするエクソンモービル・ケミカルグループの緊密な連携により実現しました。東燃化学の次世代セパレーターは、リチウムイオン電池をより軽量・小型化し、耐久性を高める可能性をもたらすことから、コスト削減や設計の自由度向上にもつながります。
東燃化学は、自動車業界のグローバルな需要増に対応するため、近年、微多孔膜の生産設備を拡張する投資を行ってきました。同社の次世代セパレーターは、米国カリフォルニア州のロングビーチで2007年5月14日から18日まで開催される自動車用バッテリーの国際会議「Advanced Automotive Battery Conference(AABC)」に出展されます。また、ハイブリッド/電気自動車用のリチウムイオン電池向けセパレーターの速やかなサンプル提供も可能です。
エクソンモービル・ケミカルグループ( www.exxonmobilchemical.com )は、技術、製品の品質、顧客サービスにおいて世界のリーダーとしての地位を築いており、150を超える国々で石油化学製品の製造や販売を展開しています。
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