明治乳業、群馬工場敷地内に流動食生産設備増設で約85億円投資
流動食生産設備増設のお知らせ
当社にとって、流動食事業は高齢化社会の拡大、医療における栄養管理の強化などの観点から、今後、非常に有望な事業と考えております。
当社の流動食は当社群馬工場にて生産を行っておりますが、この度、今後の流動食の大幅な生産量の増加に対応すべく、同じ群馬工場の敷地内に工場棟を増設することといたしましたのでお知らせいたします。
生産設備増設の目的、生産設備の概要等については下記の通りです。
記
1.流動食市場の概況
流動食市場は最近5年間で平均年率7-8%(当社推定)にて成長しています。また今後も、高齢化社会の拡大(特に後期高齢者(75歳以上)の増加)および医療における栄養管理の重要性の理解浸透、医療費削減施策等により、一層の成長性が見込まれます。
1)後期高齢者人口
2006年約1200万人→2015年約1600万人
→2025年約2000万人
2)栄養管理の重要性の理解浸透
自然な栄養摂取方法である消化管を使うことで、人間が本来持っている腸管の免疫力が高まり、術後等における傷の回復が早いことが裏付けられてきています。そのため、可能な限り術後の栄養管理の選択肢として、直接血液中に栄養を送り込む経静脈栄養だけの管理から流動食を使用した経腸・経口栄養を併用もしくは切り替えることに医療現場が積極的に関与するようになってきております。
※経腸・経口栄養
経静脈栄養に比べて、消化器官である胃や腸を経由した栄養摂取方法で、これにより、人が本来持っている腸管での免疫機能を維持し、体力回復を図れます。
3)医療費削減施策
近年、入院医療費の包括化や長期入院の見直しなどの医療費削減施策により、効率的に早期回復に向けた治療を行うことが求められてきています。そこで、上記2)であげた栄養管理について、経済性においても経腸・経口栄養の使用・併用を取り入れるようになってきました。
※医療費の包括化
検査料・薬剤料・入院料など全て含んだ診療報酬制度のこと
2.生産設備増設の目的について
当社は「成長に向けての仕掛けを強化する中計」という2008中期経営計画において、流動食事業をチーズ事業と並ぶ今後の成長領域と位置付け、経営資源を積極的に投入することとしております。
そこで今回、生産設備を増設し、来たるべく生産量の増加、質の高い商品の生産への対応を実現し、競争優位確立による大幅な事業拡大の実現を目指します。
また流動食事業の拡大のために、営業人材育成強化、在宅市場に向けた販売経路拡大等にも取り組みます。
3.生産設備の概要
1)増設場所
当社群馬工場敷地内
〒372-0855 群馬県伊勢崎市長沼町1741-1
2)増設概要
延べ床面積14,000m2
建物鉄骨造り地上3階建て
3)ライン
アセプティックブリック(無菌充填の紙容器製品)
ソフトパック
4)生産能力
4万kl/年
※現行生産能力(委託製造先分含)の約3倍
5)投資額
85億円
6)工事期間について
建築工事開始 07年4月
操業開始 08年8月予定
(お客様からのお問い合わせ)
明治乳業(株)お客様相談センターTEL.0120-262-369
【参考資料】
明治乳業の流動食事業について
※添付資料を参照
以 上