ルネサステクノロジ、群馬大とアナログ回路の研究加速で協力関係を継続
群馬大学とルネサス テクノロジがアナログ回路の研究の加速へ向けた協力関係を継続
-重要性が増すアナログ回路技術の実践的な技術者の育成を目指して-
群馬大学(所在地:群馬県前橋市、学長:鈴木 守、以下群馬大)と株式会社ルネサス テクノロジ(本社:東京都千代田区、会長&CEO:伊藤 達、以下ルネサス)は、このたびアナログ研究強化のための協力関係を継続することで合意しました。
具体的な協力関係は以下の通りです。
1)ルネサスが設置した寄附講座「ルネサステクノロジ先端アナログ回路工学講座」において、2004年6月から3年間の予定だった講座期間を延長
2)当面、2008年3月分までの講座延長に伴う基本費用をルネサスが群馬大に寄附し、群馬大は研究活動を継続推進
3)ルネサスは群馬大工学部(所在地:群馬県桐生市,工学部長:宝田恭之)に実験装置15台(80万円相当)を寄附し、群馬大は研究活動に活用。群馬県が群馬大へ運営を委託している「群馬アナログカレッジ」(2007年4月より設置)でも装置を活用
4)群馬大は、寄附された装置を活用し、実践的な新規の講座を開設
ルネサスは、アナログ製品を始めとする汎用製品を、マイコンやシステムLSIに次ぐ今後の成長を実現するための3つ目の柱と位置づけています。また、群馬県高崎市にはアナログ技術を活用した研究開発及び製造拠点である高崎事業所を有しています。これまで、アナログ技術の強化および育成のため、2004年1月に半導体実験装置を群馬大に寄附し、同年4月には群馬大との連携大学院(アナログ集積回路工学)を発足させ、群馬大主催の「アナログ集積回路研究会」に参画し、同年6月に寄附講座を開講するなど、産学連携したアナログ技術研究開発推進と研究者の育成に取り組んでまいりました。 その間の成果として、群馬大からは国内外の学会等で多くの研究成果発表がされてきました。
アナログ技術は、音声や画像、生体情報など自然界から発せられる微弱な信号や電波を増幅し、デジタル機器が読み取れるようにする技術です。例えば、携帯電話で音声やアンテナで受けた微弱な電波から必要な情報をデジタル信号に変換するなど、デジタル化がさらに進展するユビキタスネットワーク社会を支える重要な技術の一つです。その一方、デジタル技術者の育成に注力し過ぎた反動からアナログ技術者の不足が深刻化しており、その育成が急務となっています。
今般、ルネサスが寄附講座の開講期間の延長と実験装置の寄附を行い、群馬大との協力関係を継続することにより、アナログ技術分野において、産学連携した世界先端の研究開発活動を加速させるとともに、人材と産業の育成と活性化、ひいては学術貢献活動を通じて企業としての責任を果たしていきます。
以 上