日立、コンテンツアーカイブ市場向けストレージアプライアンスを発売
コンテンツアーカイブ向けストレージアプライアンス
「Hitachi Content Archive Platform」を発売
コンテンツアーカイブソリューション市場に本格参入
日立製作所 情報・通信グループ(グループ長&CEO:篠本 学、以下、日立)は、電子メールや契約書、公的文書、図面等のコンテンツを長期保管するコンテンツアーカイブ*市場向けにストレージアプライアンス「Hitachi Content Archive Platform(以下、HCAP)」を製品化しました。HCAPは、顧客業務に重点を置き、顧客が容易に既存システムに導入ができるように、ソフトウェアとハードウェアを一体化したストレージアプライアンス製品です。
日立は、HCAPの製品化と同時に、電子メール等のコンテンツを長期に渡って安全に保管するソリューションも併せて提供を開始し、急速にニーズが高まるコンテンツアーカイブ市場に本格参入します。
*コンテンツアーカイブ:上書きできないコンテンツ(電子メール等)を長期保管する技術
近年、内部統制対応等のコンプライアンスやビジネスリスクへの対応が重要視されるようになる中で、電子メールや契約書、公的文書、図面等のコンテンツを書き換えることができない形で長期保管するコンテンツアーカイブへのニーズが急速に高まっています。
HCAPは、顧客業務に重点をおき、顧客自身が複雑なシステム構成やその運用を意識しなくてもストレージ資産の最適な活用を実現するという統合ストレージソリューションコンセプト「Services Oriented Storage Solutions」の第2弾として製品化された、コンテンツアーカイブ向けストレージアプライアンスです。日立の100%子会社である日立データシステムズコーポレーション(本社:米国カリフォルニア州)が今年2月に買収したアーカイバス社の先進のコンテンツアーカイブ管理ソフトウェアと、高信頼・高性能の日立ディスクアレイサブシステムのテクノロジーを融合させたストレージアプライアンス製品で、業界標準のネットワーク・ファイルアクセス・インターフェイスの採用により、既存システムへの追加・構築が容易に実現できます。また、コンプライアンス対応のため日々増大する膨大な電子メールや契約書、公的文書、図面等のコンテンツを安全に長期保管・管理するとともに、多様な形式のコンテンツについての全文検索により必要なときに迅速に取り出すことが可能になります。
【今回発表する製品・ソリューションの主な特長】
1.Hitachi Content Archive Platform
(1)既存システムに容易に導入・追加構築可能
HCAPは、コンテンツアーカイブ管理ソフトウェアとハードウェアを一体化させたストレージアプライアンス製品で、既存のシステムへの導入や追加構築が容易になります。また、NFS(Network File System)やCIFS(Common Internet File System)といった業界標準のネットワーク・ファイルアクセス・インタフェースを採用していることから、アーカイブ機能を備える各種ミドルウェアとの連携により、コンテンツの保管・参照・検索等の様々なアーカイブソリューションが容易に実現できます。
(2)必要なコンテンツの迅速なアクセス
ファイル名のみならずコンテンツの中まで対象にした全文検索が、電子メールなど約370種類のファイル形式で可能であり、顧客はキーワードを入力するだけで迅速に取り出すことができます。
(3)ノード*障害発生時にもデータアクセスが可能な高信頼性設計
複数のノード(管理コントローラ)からなるクラスタ構成が可能であり、ノード障害時にもデータアクセスできます。
またコンテンツを格納するストレージには高信頼・高性能の日立ディスクアレイサブシテムを使用しています。RAIDレベルはRAID6を標準としており、ディスクアレイの内蔵ディスクドライブが2台同時に障害発生した場合でも、コンテンツへのアクセスが可能です。
*ノード:アーカイブしたコンテンツデータの管理を行うHCAPの管理コントローラ
(4)必要に応じてストレージを容易に追加できる高スケーラビリティ設計
複数のストレージに対して論理的には単一のファイルシステムとして見せる機能があるため、必要なときに容易にストレージ容量を拡張できます(グローバルネームスペース機能)。ストレージ容量は標準で11~412TB、最大で1.3PBまで拡張できます。
(5)ストレージ容量を最適にする重複排除機能(シングルインスタンス)
複数の同一内容コンテンツを1つの実体で格納する重複排除機能(シングルインスタンス)により、アーカイブに要するストレージ容量を最適にすることができます。
(6)コンテンツの原本保証と機密保持
ファイル単位のWORM機能*とデジタル署名を組み合わせることにより、原本コンテンツに操作ミスや故意の改ざんが無いことを保証します。また、暗号化機能を備えており、コンテンツのセキュリティを高めることができます。
*WORM機能:データ改ざん防止機能(Write Once Read Many)
2.データアーカイブソリューション
各種ミドルウェア(オープンテキスト株式会社の企業コンテンツ管理ソフトウェアLivelink ECM-Archive Serverや日立の文書管理基盤DocumentBroker)のアーカイブ機能と連携して、下記のソリューションを構築・提供します。そのため下記のサービス商品を用意いたしました。
(1)Hitachi E-mail Data Archive service
オープンテキスト株式会社の企業コンテンツ管理ソフトウェアLivelink ECM-Archive Serverと連携して、電子メールのデータアーカイブソリューションを構築・提供します。電子メールデータアーカイブでは全ての送受信メールを、改ざんできない形で長期保管可能です。また、監査時等に、保管したメールの中からキーワード等を指定して、目的のメールを簡単に検索することができます。さらに、送受信してから時間が経ってアクセス頻度が低くなった古いメールデータをアーカイブすることで、メールボックスの容量の削減が可能になり、メールサーバの台数を削減することができます。
(2)Hitachi SAP Data Archive service
オープンテキスト株式会社の企業コンテンツ管理ソフトウェアLivelink ECM-Archive Serverと連携して、SAP ERPデータのデータアーカイブソリューションを構築・提供します。ERPデータアーカイブでは決算が完了したデータなど、更新されなくなったデータを、データベースからアーカイブすることにより、データベースの容量を削減します。さらに、データの改ざんを防止し、安全に長期保管できます。また、監査時等に、必要なデータを迅速に検索できます。
(3)Hitachi Document Archive service
日立の文書管理基盤DocumentBrokerと連携して、文書データアーカイブソリューションを構築・提供します。契約書や公的文書、図面などの保管を必要とする文書を長期間に渡ってアーカイブ管理することができます。また、DocumentBrokerが管理する文書データを、HCAPにアーカイブし、書換え不可とすることにより、情報改ざん防止が可能になります。
日立では今後も各種ミドルウェアと連携したさまざまなソリューションを開発・提供していく予定です。
<今回発表製品・ソリューションの価格・出荷(提供)時期>
(※ 関連資料を参照してください。)
<関連情報>
日立ストレージソリューション ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/storage
<他社商標注記>
記載の会社名および製品名は、各社の商標もしくは登録商標です。
以上
(※ 製品画像、今回発表製品・ソリューションの価格などは関連資料を参照してください。)