医学生物学研究所、スイスのRoche社と血液凝固第XIII因子定量試薬の販売代理店契約を締結
MBLはRoche(Diagnostics Division)と血液凝固第XIII因子定量試薬の販売及び代理店契約を締結
株式会社医学生物学研究所(本社所在地名古屋市中区、以下「MBL」)は、Roche(Diagnostics Division)(本社所在地スイスバーゼル市、以下「Roche」)と、試薬の販売及び代理店契約を平成19年5月30日に締結いたしました。
この契約に基づき、MBLは、自動凝固分析装置STAシリーズで用いる血液凝固因子第XIII因子定量試薬(ブランド名:「HEXAMATE Factor XIII」(ヘキサメイトファクターXIII)、以下本試薬)をRocheに販売し、Rocheは代理店として本試薬を販売いたします。
本試薬にはMBLが開発しているラテックス比濁技術が用いられています。MBLは、今回の契約を通じ、自社技術を用いた製品を世界的な大手診断薬企業に導出することを実現いたしました。
本試薬は既にRocheが販売しているDiagnostica Stago社の製品群を補完するものです。
Rocheは、本試薬を導入することによって、特に大学病院など血液凝固因子第XIII因子の検査を行っている顧客の要望にさらに対応できるようになります。
■Roche(Diagnostics Division)の概要
(1)主な事業の内容:臨床検査薬、自動分析機器の研究・開発、製造、販売
(2)ホームページ:http://www.roche.com
■血液凝固因子第XIII因子とは
生体が傷つき血管系が損傷を受けると多くのタンパク質が出血を止めるべく相互作用を起こします。この相互作用のために働く一連の分子のことを血液凝固因子と言います。また、この因子の働きによる止血に至る一連の相互作用のことを凝固系と呼びます。この血液凝固因子群のうち、第XIII因子は凝固系の最終段階に向けて働き、血液が凝固するプロセスの安定化を担います。
また第XIII因子には、凝固した血の塊に、組織や傷の修復に重要だと考えられている様々な接着因子や細胞骨格タンパク質を接合させる機能もあります。
この第XIII因子の活性が正常値を7%以上下回る第XIII因子活性欠乏の患者さんは、自然発生的出血のリスクにさらされます。この患者さんに顕著なこととしては、出生時にへその緒からの出血が見られることや、傷が治りにくいなどの症状が上げられます。また、重篤な女性の患者さんでは自然流産を繰り返すなどの症状が出ます。さらに、第XIII因子は心筋梗塞の罹患率や予後にも関係するとされています。
以 上