武田薬品、米社と高ADCC活性抗体作製技術の非独占的使用権供与契約を締結
抗体研究開発のためのPOTELLIGENT(R) Technologyにかかる契約締結について
BioWa. Inc(本社:米国ニュージャージー州プリンストン、以下、「BioWa社」)と武田薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、以下、「武田薬品」)は、本日、BioWa社が権利を有する高ADCC活性抗体作製技術(POTELLIGENT(R)Technology)の非独占的使用権を武田薬品に供与する契約を締結しました。
今回の契約締結により、武田薬品はPOTELLIGENT(R)Technologyを利用して、一定数の抗体の研究、開発、製造、販売を行い、BioWa社は武田薬品から、契約一時金、ライセンス料、開発の進捗に応じたマイルストーンおよび発売後の販売金額に応じたロイヤルティを受け取ります。なお、その他の契約内容の詳細は開示しておりません。
BioWa社の社長兼CEO 小池正道は、「医薬品業界のリーダーとして高い評価を得ている会社の一つである武田薬品との契約締結を大変嬉しく思います。同社の持つ、高い開発力・販売力により、POTELLIGENT(R)Technologyに基づく医薬品をできるだけ早く患者さんにお届けするという当社の使命が実現されるものと、期待しています」と述べています。
武田薬品の医薬研究本部長 大川滋紀は、「抗体医薬は、医療におけるアンメット・ニーズを満たす新薬を創出するための重要な手法です。今回の合意により、当社の抗体医薬の研究開発活動がさらに加速されるものと、期待しています」と述べています。
以上
<POTELLIGENT(R) Technologyについて>
抗体のADCC(Antibody-Dependent Cellular Cytotoxicity/抗体依存性細胞障害、抗体医薬における主要メカニズムの一つ)活性を高め、抗体の有効性を向上させる技術です。POTELLIGENT(R) Technologyは、抗体産生細胞として独自の糖転位酵素(フコシルトランスフェラ-ゼ)ノックアウトCHO細胞株を使い、抗体の糖鎖のうちフコースという糖の量を低減します。これまでの研究結果によれば、同技術はインビトロで抗体のADCC活性を顕著に強化し、インビボにおいても抗体の有効性を高めることが示されております。
<BioWa社について>
BioWa社は、協和発酵工業株式会社(以下、「協和発酵」)の全額出資子会社で、高度のADCC活性モノクローナル抗体を創出するPOTELLIGENT(R)Technologyを独占的に世界にライセンス供与しています。
同社は現在、癌などの生命を脅かす重度の病気と戦うADCC活性モノクローナル抗体ベースの治療法を開発中であり、同社と協和発酵はPOTELLIGENT(R)Technologyによるさまざまな臨床段階の抗体製品を保有しています。同社は自社または他社のために、ADCC強化抗体を創出、開発するとともに、全面的な抗体発見・開発能力を提供しています。BioWa社についての詳しい情報は www.biowa.com をご覧ください。
* POTELLIGENT(R)は協和発酵の商標です。