米シマンテック、企業のストレージ環境を統合するStorage United戦略を発表
シマンテック、企業のストレージ環境を統合する戦略を発表
ストレージの複雑さを排除し、ストレージをサービスとして提供する、
包括的なクロスプラットフォームストレージソフトウェアによる
Storage United イニシアティブ
シマンテック コーポレーション(Nasdaq:SYMC、以下、シマンテック)は6月12日(米国時間)、米国ラスベガスで開催されているSymantec Vision 2007にて、ストレージ環境のコストと複雑さを増大させている根本的な要因の解消に向けて、新たなビジネスの取り組みであるStorage Unitedを発表しました。シマンテックの掲げるStorage United戦略は、ソフトウェア指向のアプローチを採用することにより、大規模かつヘテロジニアスな(異種混在の)データセンター環境にある、多種多様なストレージプラットフォームを統合し、ばらばらのストレージ管理を統合、ストレージをサービスとして提供することでストレージ運用をビジネスに結びつけます。
●ストレージの問題
規模や業種を問わず、あらゆる企業はストレージをめぐって困難な課題に直面しています。シマンテックの試算によれば、データボリュームは2年ごとに倍増し続けていますが、ストレージの利用率は業界平均で30~35%にとどまっています。高価なストレージシステムには莫大な重複データが不必要に溢れ、ストレージに必要なスペース、電力、冷却の問題により、多くのデータセンターは限界近くに達しています。こうしたストレージの問題に効果的に対処しようとすれば、その根本的原因である、プラットフォームの問題、管理の問題、ビジネスの問題を解消しなければなりません。
●プラットフォームの統合
現在のデータセンターは、複数のオペレーティングシステム(OS)、仮想マシン環境、ストレージハードウェアプラットフォーム、ストレージネットワーキング技術に依存しているのが実情です。ここに、プラットフォームの問題が生じます。ハードウェアベンダーが提供するツールは、一般的に自社のプラットフォームのみ対応することから、企業のヘテロジニアスなデータセンターは莫大な数のツールで運営することを強いられています。データセンターの複雑さは増しており、厳しく抑制されたIT予算内で高度なサービスレベルを達成することはほぼ不可能になりつつあります。
シマンテックのStorage United イニシアティブの柱は、データ保護、ストレージ管理、アーカイブソフトウェア(データセンターの主要なサーバーおよびストレージシステムをサポート)の包括的なソリューションを提供することです。シマンテックはハードウェアに依存しないため、ユーザーは、ストレージおよびサーバーのアーキテクチャやハードウェアの購入に関して、豊富な選択肢があり、柔軟に構成できます。シマンテックはこれらのストレージ市場のうち、それぞれで業界リーダーであることから、企業のデータセンターにおいて、より標準化の進んだ運用環境が構築できると同時に、最高レベルの機能を提供します。
●管理の統合
ストレージ環境で増大する複雑さを手軽に解消しようとして、ストレージの「孤島」や「サイロ」を点在させてしまうところに、管理の問題が生じる原因が潜んでいます。孤島の数と孤島の規模はたちまちのうちに膨れ上がり、それに伴って問題はさらに悪化を極めます。その結果、多くの企業が、自社の複雑かつヘテロジニアスなストレージ環境の内容を把握しきれなくなり、非効率なストレージ管理と利用の低下を招きます。シマンテックは、サーバー、ストレージ、データ保護のデバイス、そしてサーバーからSANにいたるデータセンター全体を可視化するにとどまらず、ストレージ環境を受動的に監視するのではなく、能動的に管理およびコントロールできるようにします。Storage Unitedはさらに、シマンテックのストレージ製品の多くですでに実現されている統合と共通技術を次の水準に引き上げます。シマンテックはこれからも、製品のインストール、セキュリティ、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)、ウェブサービス、データの共有、統合エージェント、ワークフロー、緊密に統合された製品による共同ソリューションの分野において、共通のインターフェースと技術群によって実現される新製品とサービスを発表していきます。
IDCのリサーチディレクターであるローラ デュボア(Laura DuBois)氏は、次のように述べています。「ストレージは急増し続ける一方で、利用可能なスペース、電力と冷却、予算、技術スタッフの不足が深刻化しています。企業は、ますます困難になるストレージ環境を操り、それと同時にコストを抑制し、サービスレベルを改善するための、実際的な方法が必要です。シマンテックは、極めて評価の高く、市場をリードするVeritasデータセンター製品により、データセンターのストレージをビジネス要求と合致および統合できる企業であり、企業向けストレージの市場において戦略的な位置を占めています。」
●ストレージとビジネスの統合
ストレージによるビジネスの課題は、経営陣とストレージ担当者の間の認識および理解の大幅な相違が原因です。Storage Unitedの中核は、シマンテックが、企業にストレージをサービスとして提供するためのプロセスを支援することです。ストレージ環境全体に対する可視性の獲得、ストレージ利用率の改善プロセスの実装、ストレージ運用方法の構築、ビジネスの要求に合致したストレージサービスの提供、これらを可能にすることでシマンテックは、真の意味でストレージをサービスとして提供する基礎を実現します。シマンテックは、ストレージサービスの管理をサポートする広範なテクノロジーとプロセスのベストプラクティスを保有するほか、先進のビジネスレポーティング機能を提供して、企業におけるストレージのチームがビジネスとしてストレージを管理し、技術論ではなくコストやサービスのレベルでビジネスチームと意思の疎通を図ることができるようにします。
シマンテックのデータセンターマネージメント担当グループプレジデントであるクリス ハガーマン(Kris Hagerman)は次のように述べています。「企業が抱えるストレージの課題は深刻化し、課題の数は増加する一方です。シマンテックはそうした課題を解消するための支援が可能です。包括的で複数の異なるプラットフォームに対応するストレージソフトウェア製品を提供するシマンテックなら、種々のストレージハードウェアからなる環境の統一、ストレージの“孤島”の解消、ストレージをサービスとして提供することによる、ビジネスとストレージ運営の統合を実現します。」
●企業のストレージサービスの管理を支援するSymantec Global Services
Symantec Global Servicesは、お客様がITリスクとコストを管理しつつ、企業のストレージ環境のパフォーマンスを改善するのに必要な専門知識と資源を提供しています。シマンテックのコンサルタントが製品知識と戦略を提供し、ストレージ環境の統一を支援するほか、標準でないストレージ構成や多種類のマルチプラットフォームツールに付随する複雑さとコストを削減する支援を行います。さらに、Symantec Education Servicesが提供する、ストレージ技術への投資を最大化するためのトレーニングにより、企業はストレージの利用率の改善、ストレージの可用性の向上、コストの削減、ストレージ管理の簡素化によってデータセンターの複雑さを解消できます。
【シマンテックについて】
シマンテックは、インフラストラクチャ ソフトウェアを提供する世界的リーダーとして、“つながる世界。つなげる安心。”をテーマに企業および個人ユーザーに安心と信頼を提供しています。シマンテックが提供するソフトウェアとサービスは、セキュリティ、アベイラビリティ(可用性)、コンプライアンス、パフォーマンスに関わるリスクに対処し、顧客のインフラストラクチャとインフォメーション、そしてインタラクションを保護します。カリフォルニア州クパティーノに本社を置き、世界40カ国で事業を展開しています。詳細は www.symantec.com/jp をご覧ください。
*Symantec社の名称、ロゴ、は、米国Symantec Corporationの米国内およびその他の国における登録商標または商標です。
*その他製品名などはそれぞれ各社の登録商標または商標です。