京セラ、LEDバックライト搭載産業機器用液晶ディスプレイを来月から出荷開始
バックライトにLEDを使用し、さらなる環境配慮を実現
LEDバックライト搭載産業機器用液晶ディスプレイ
9月より出荷開始
京セラ株式会社(社長:川村 誠)は、製造装置や計測器、医療機器など各種産業機器の表示部に使用される液晶ディスプレイにおいて、このたび、バックライトに従来のCCFL(冷陰極蛍光管)を使用したタイプに加え、LED(発光ダイオード)を採用した環境配慮型の産業機器用液晶ディスプレイを開発し、本年9月より順次出荷を開始しますのでお知らせいたします。
LEDバックライト搭載液晶ディスプレイ
(※製品画像あり)
製品名 LEDバックライト搭載液晶ディスプレイ
駆動方式 STN方式、TFT方式
型番 KCG057QVL、TCG057QVLなど
出荷開始 2006年9月に4.7型、5.7型より出荷を開始し、その後順次他のサイズ(3.5、6.2、7.5、8.9、10.4型)に展開していきます。
生産拠点 京セラ鹿児島隼人工場
販売目標 初年度(2006年9月~2007年3月)3万枚
概要
産業機器用途の表示デバイスにも、他の電子機器同様、環境配慮が求められています。そのような中で京セラは2004年9月、欧州の特定有害物質使用規制指令「RoHS指令」に対応*した液晶ディスプレイを、業界に先駆けて製品化しました。
今回、さらなる環境配慮を求めるユーザーニーズに対応するために、京セラはLEDをバックライトの光源に採用し、完全水銀フリーを実現した液晶ディスプレイを開発しました。
京セラの長年にわたる産業機器用液晶事業で培った技術と、LEDの優れた特性を融合させたLEDバックライト搭載液晶ディスプレイを、画面サイズ4.7型、5.7型より順次出荷を開始し、今後、順次他のサイズについてもラインアップを拡充してまいります。
*RoHS指令では小型蛍光灯でランプ1本あたり5mgを超えない水銀は除外されています
特長
1.完全水銀フリーを実現した環境配慮型製品
従来、バックライトに使用しているCCFLには微量の水銀が使用されていますが、バックライトの光源にLEDを使用することで完全水銀フリーを実現でき、さらに環境に配慮した製品となります。
2.インバータが不要となり消費電力の低減を実現
CCFLでは必要であったインバータが不要となるため、消費電力を低減できます。また、高圧電源も不要となり、各種安全規格の取得が簡易化できます。さらに、従来、対策が必要であったノイズ源も解消できます。
3.バックライト部の高信頼性を実現
CCFLがガラス管であるのに対して、LEDは面実装チップであるため、バックライト部の耐振動衝撃性を向上することができます。
4.低温環境対応
LEDの低温発色特性を生かし、とくに低温環境下での起動特性が向上します。
5.輝度調整のワイドレンジ化
LEDは駆動電流に対して輝度コントロールが容易であり、広い輝度調整が可能です。暗い環境で輝度を絞った用途や、携帯機器等の省バッテリー用途に適しています。
お客様からのお問合せ:
●京セラ株式会社 液晶事業部 マーケティング部
TEL 03-3274-1541(直) http://www.kyocera.co.jp/