NEC、フランス気象庁に大規模スーパーコンピューターを納入
フランス気象庁に大規模スーパーコンピュータを納入
NECは、フランス気象庁(仏国・トゥールーズ)から、最大性能28テラフロップス(TFLOPS、注)となるベクトル型スーパーコンピュータ「SX-8」シリーズを受注いたしました。本システムは、欧州におけるスーパーコンピュータの販売法人であるNECハイパフォーマンス・コンピューティング・ヨーロッパ社(社長:塚越 眞、本社:ドイツ・デュッセルドルフ)を通じて受注し、NECが構築するスーパーコンピュータシステムにおいて欧州最大規模のものとなります。
今回受注しましたスーパーコンピュータシステムは、まず、第一フェーズとして本年末までにSX-8シリーズ32ノードをフランス気象庁本部(トゥールーズ)に納入いたします。これは現行システム性能に比べて5倍以上速いシステムになります。その後、第二フェーズとして今後3年以内にシステムの増設を行い、現行システムに比べて最大20倍以上高速なシステムを納入いたします。
今回の新システムの導入により、フランス気象庁は、今までよりもさらに正確で詳細な気象モデルを使用することが出来ます。衛星やレーダーから予報モデルに取り込むデータ量も増加し、予報の空間分解能はフランス全域で水平方向で2.5キロメートルまで縮小されるため、より詳細な気象予報が可能になります (従来は10キロメールの分解能)。
フランス気象庁 副庁官Alain Ratier氏によると、「今回フランス気象庁に導入されるスーパーコンピュータのシステムは、欧州に設置されているスーパーコンピュータの中でもトップ10に入る規模であります。この高い計算性能はフランス気象庁にとって有用です。というのは、先進的な非静力学モデルを2.5キロメートルという細かな分解能で適用可能なため、雷雨や霧などの影響の大きい天気予報がより正確に行うことができるためです。これはフランス気象庁のシステム利用者や顧客に恩恵をもたらすものです。」
今回の受注は、NECのスーパーコンピュータSX-8シリーズは市場で最も実効性能の高いシステムであること、数々の納入実績があること、お客様の複雑なシミュレーションの最適化に最高なサポートを提供できることなどが評価されたものと考えております。
NECでは、商用機としては世界最高速のベクトル型スーパーコンピュータ「SXシリーズ モデルSX-8」を2004年(平成16年)10月より販売しております。本製品は、1ノードに専用高速ベクトルCPU 8個を搭載し、高速CPUに対応した大規模メモリおよびCPU-メモリ間での高いデータ転送能力を備えているため、気象予測、気候変動などの大規模・高精度なシミュレーションモデルに対して、より高速な計算能力を発揮します。
以上
(注) テラフロップス(TFLOPS)
1秒間で1兆回の浮動小数点演算
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