三井松島産業、九州大学大学院工学研究院などと資源開発・利用の人材育成で協定
九州大学大学院工学研究院、大学院工学府、工学部との連携推進協定締結のお知らせ
当社及び三井松島インターナショナル社は、国立大学法人九州大学大学院工学研究院、大学院工学府、工学部との間で資源開発・利用に関わる人材育成および技術開発について、3月27日(火)協定書を締結いたしました。
1.協定書締結に至る経緯と目的等
わが国は、エネルギー資源、鉱物資源のほとんどを海外からの輸入に依存せざるを得ない状況にあります。無資源国日本にとり、今後、永続的にエネルギー・資源の安定供給体制を維持発展することは、わが国に与えられた重要・不可欠な課題です。
現在、国のご支援の下、当社グループが進めさせていただいている長崎市池島町における海外研修制度もその一環であります。
当社グループは、5年前に苦渋の決断をもって、九州に唯一残っていた池島炭鉱を閉山しました。しかしながら、1913年以来培われた炭鉱経営のノウハウを活かし、現在、豪州・インドネシア更にはカナダにおいて炭鉱の開発輸入を積極的に進めております。
当社グループは、海外にて効率のよい炭鉱権益を確保し、その採掘された石炭を安定的に日本に搬入するとともに、石炭開発、保安・生産技術を維持し、次の世代に引き継いでいくことがいかに大切であるかを常に考えております。
環境問題を念頭に置きながら石炭を通し、総合的エネルギー資源に精通した人材の育成を図りたいとの九州大学大学院工学研究院、同工学府、工学部の日本の未来をしっかりと見据えたご見識に当社は深い敬意を表するとともに、同大学と目的を共有し、地道ながらこの度の提携を実り多いものにしたいと決意しております。
具体的には、第一歩として、1回につき学生及び院生2名が年3~4回、実際に操業している現場に赴き、様々な観点からの問題点の把握とその解決策を自ら見出す能力を育成するため当社100%子会社三井松島インターナショナル社が株式の一部を保有するセパリエナジー社(インドネシア)が操業するJembayan炭鉱で実習を行います。
受け入れ先である炭鉱は、第三者的な立場での現状把握・分析・改善案を得ることにより、その研究成果が当社にとっても今後の石炭開発事業推進の一助ともなり、更には資源開発技術の継承発展と人材育成による石炭産業の活力アップにつながるものと確信いたします。
2.研究テーマ
1)露天掘りからの坑内掘りへの移行における種々の問題点
2)最適坑内掘りにおける坑道支保システム
3)最適坑内掘りシステム
4)露天掘り鉱山の斜面の安定性
5)露天掘り鉱山でのリハビリテーション
6)環境モニタリングシステム
7)酸性水・河川汚染問題
8)露天掘り鉱山における最適発破システム
9)終掘露天掘り鉱山の跡地・インフラを利用した世界的規模の食物生産・輸出基地の構想
10)その他
以上