四谷メディカルキューブ、「グリーンライトレーザー」導入し前立腺肥大症のPVP手術を開始
四谷メディカルキューブ、前立腺肥大症に対するPVP手術を本格開始
-日本では数台しかない最新鋭の治療装置「グリーンライトレーザー」を導入-
都市型最先端医療クリニックの医療法人社団 あんしん会 四谷メディカルキューブ(所在地:東京都千代田区二番町7-7、理事長・院長:早川 弘一)は、米国で注目されている手術の経尿道的光選択的前立腺蒸散法(PVP)を2007年4月1日から本格的に開始しました。この治療を希望される方に対して、当クリニック外来部長で泌尿器科の平野敦之が外来診療にあたり、手術の適応について判定を行った上で、手術をおこないます。
当クリニックでは、すでに50、60、70代の男性がそれぞれPVP手術の受診、治療を受けました。いずれの方も数年前から尿の勢い、切れが悪くなり、頻尿も出現するなど、症状が徐々に悪化していました。手術は入院当日午後におこない、翌朝には尿道のカテーテル(管)も抜去、手術経過は排尿もスムーズでその日に退院しました。今後PVP手術の希望者の方は一般外来を受診され、適応があれば、PVP手術外来の受診をお受けします。
「前立腺肥大症」とは、中高年男性の疾患の中で最も多い病気のひとつで、50歳男性の約半分の人が組織レベルでの肥大の変化が認められ、その半数の人に「尿の出が悪くなる」「夜中に排尿で目が覚める」などの症状があると言われています。
前立腺は膀胱の下にある臓器で、尿道を取り巻くような位置にあります。正常の前立腺はクルミくらいの大きさで、精液の一部の前立腺液を作る働きをしています。しかし、前立腺が肥大してきた場合、尿道を圧迫し、尿の出が悪くなります。また、尿道や膀胱の自律神経にも影響を与えるために、頻尿の症状もみられます。さらに、病気の進行により、膀胱、腎臓の機能にも影響が出ることもあります。
前立腺肥大症の治療では、一般的にはα1受容体遮断剤という薬物投与から始めます。この薬は交感神経の緊張作用で強く閉まっている前立腺の緊張をゆるめて、尿の出方を改善する薬ですが、直接的に前立腺を小さくする作用はありません。
しかし、前立腺の肥大が進行、薬を使用しても効果が認められない場合は手術療法が考えられます。この代表的な治療法として、先端に電気メスが付いた内視鏡を尿道から挿入して前立腺を削り取る手術「経尿道的前立腺切除術(TUR-P)」があります。この手術では、通常3~4日間は尿道からカテーテルを入れ、5日~1週間程度の入院が必要となります。
そのほか、比較的小さな前立腺肥大症に対しては「温熱治療(経尿道的マイクロ波高温度治療など)」などがおこなわれることがありますが、あまり効果は期待できません。
一方、米国、また最近では、近隣の台湾や韓国などにおいても「経尿道的光選択的前立腺蒸散法(PVP)」という手術方法がこのところ注目されています(韓国では既に80台の機械が導入されています)。当クリニックでは、日本ではまだ数台しか導入されていないPVP手術に必要な最新鋭の装置(AMS社製)をこのたび採用し、PVP手術に対応した体制を整えました。
このPVP手術は前立腺組織にグリーンライトレーザー〔高エネルギーKTP(チタンリン酸カリウム)レーザー〕を照射して蒸散させることで内腔を広くする手術です。特徴としては、短時間の手術のため、ほとんど出血せず、レーザーを照射した組織に浮腫が起こらないため、カテーテルの留置も一晩だけで、2~3日程度の入院(将来は日帰りも可能となる見込み)で済み、また、術後排尿の痛みが軽く、性的な合併症(ED=勃起障害、逆行性射精)の発症率も少なくなります。なお、当施設に導入されるレーザー装置は本邦で4台目となりますが、従来の機械をさらにバージョンアップした装置(HPS=High Performance System)で、エネルギーがよりパワーアップ(最高出力が80W→120Wへアップ)され、ワンタッチの止血機能が追加され、より効率よく、また安全に治療が行えるようになっています。
PVP手術の適応を決める際には、前立腺の腫瘍マーカー(PSA)が上昇するなど前立腺癌が疑われる方、尿検査で血尿がみられる方に対しては、組織検査(前立腺生検)や膀胱の内視鏡検査が必要となることがあります。また、遠方の方はかかりつけの医師に相談の上で、当クリニックへの来院をお薦めします。
「医療法人社団 あんしん会 四谷メディカルキューブ」、「経尿道的光選択的前立腺蒸散法(PVP)」の概要は次頁のとおりです。
□医療法人社団 あんしん会 四谷メディカルキューブ
所在地 :〒102-0084 東京都千代田区二番町7-7
URL :http://www.mcube.jp
電話番号 :03-3261-0401
理事長・院長 :早川 弘一
診療時間 :PVP手術専門外来 第2,4週木曜日と第1、3、5週金曜日13:30~17:00
(ただし、専門外来の受診は手術適応ある方の診察となりますので、はじめての方はまず一般外来での診療となります)
□「経尿道的光選択的前立腺蒸散法(PVP)」の特徴
・保険適応外で自費診療
・一般外来で手術の適応を判定後、専門外来で手術前の検査、手術の説明を行います。
・手術は水曜日の午後で、当日午前中入院予定
・手術翌日に問題がなければ尿道のカテーテルを抜去し、排尿状態のチェックを行い、退院となります。
・手術費用は55万円(2日間の入院費、麻酔費用含む、ただし、前立腺の大きい方は追加のレーザー照射プローベの費用が加算競れることがあります)
なお、手術後は2週間後と1ヵ月後、3ヵ月後、1年後に来院し、問診と検査をおこないます。
手術前の検査、手術後2回目(2週間後、1ヶ月後)までの診察は自費となり、併せて8~9万円程度の費用がかかります。
以 上
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医療法人社団あんしん会 四谷メディカルキューブ 事務部 広報企画課
Tel:03-3261-0401 Fax:03-3261-0402