日本産業機械工業会、平成18年の産業機械受注状況を発表
平成18年度 産業機械受注状況
(平成18年4月~平成19年3月)
平成18年度の産業機械受注総額は、前年度比102.1%の6兆2,094億円と4年連続で前年度を上回った。
内需は、前年度比106.3%の3兆5,742億円となり、3年連続で前年度を上回った。
外需は、前年度比96.8%の2兆6,351億円となり、5年ぶりに前年度を下回った。
1.需要部門別受注状況
(1)内需
1)製造業
食品、石油・石炭、造船向けが減少したものの、繊維、紙・パルプ、化学、窯業土石、電気機械、情報通信機械、その他製造業向けの増加により、前年度比103.2%の1兆4,529億円となり、4年連続で前年度を上回った。
2)非製造業
建設、卸・小売向けが減少したものの、電力、運輸、その他非製造業向けの増加により、前年度比112.8%の1兆425億円となり、3年連続で前年度を上回った。
3)民需計
1)と2)を加算した民需の合計は、前年度比107.0%の2兆4,955億円となり、3年連続で前年度を上回った。
2.機種別受注状況
(1)ボイラ・原動機
紙・パルプ、鉄鋼、運輸、官公需、外需の増加により、前年度比119.4%の1兆5,739億円となり、2年連続で前年度を上回った。
(2)鉱山機械
窯業土石、鉱業、建設、外需の減少により、前年度比67.3%の313億円となり、5年ぶりに前年度を下回った。
(3)化学機械(冷凍機械を含む)
内需は製造業、非製造業向けとも増加し前年度を上回ったものの、外需が前年度に天然ガス関連の大口契約を複数受注した反動もあって大幅に減少したことから、前年度比86.5%の2兆489億円となり、5年ぶりに前年度を下回った。
(4)タンク
内需は化学、石油・石炭向けの増加により前年度を上回ったものの、外需が前年度に大口契約を複数受注した反動もあって大幅に減少したことから、前年度比59.8%の430億円となり、5年ぶりに前年度を下回った。
(5)プラスチック加工機械
金属製品、その他製造業向けに増加がみられたものの、化学、一般機械、外需が減少したことから、前年度比96.9%の2,012億円となり、2年ぶりに前年度を下回った。
(6)ポンプ
化学、石油・石炭、卸・小売、官公需、外需が減少し、特に官公需と外需が大幅に減少したことから、前年度比84.2%の2,910億円となり、2年ぶりに前年度を下回った。
4)官公需
運輸、その他官公需向けが減少したものの、地方公務向けの増加により、前年度比108.7%の7,446億円となり、6年ぶり(平成12年度以来)に前年度を上回った。
5)代理店
前年度比96.5%の3,340億円となり、2年ぶりに前年度を下回った。
なお、内需で増加した機種は、ボイラ・原動機(107.3%)、化学機械(冷凍含)(108.1%)、タンク(147.6%)、圧縮機(119.3%)、送風機(100.4%)、運搬機械(102.0%)、変速機(107.7%)、その他機械(117.2%)の8機種であり、減少した機種は、鉱山機械(75.9%)、プラスチック加工機械(95.7%)、ポンプ(82.7%)、金属加工機械(82.5%)の4機種である(括弧は前年度比)。
(2)外 需
アジアやヨーロッパ、北アメリカ向けなど殆どの地域が増加したものの、中東向けの大幅な減少により、前年度比96.8%の2兆6,351億円となった。
なお、前年度の過去最高金額には及ばなかったものの、歴代第2位の受注金額である。
なお、外需で増加した機種は、ボイラ・原動機(138.1%)、圧縮機(149.3%)、送風機(124.2%)、変速機(106.1%)、金属加工機械(168.5%)、その他機械(138.0%)の6機種であり、減少した機種は、鉱山機械(48.7%)、化学機械(冷凍含)(71.5%)、タンク(38.2%)、プラスチック加工機械(97.9%)、ポンプ(88.3%)、運搬機械(96.5%)の6機種である(括弧は前年度比)。
(7)圧縮機
化学、一般機械、電力、その他非製造業、外需の増加により、前年度比133.5%の3,286億円となり、4年連続で前年度を上回った。
(8)送風機
官公需が大幅に減少したものの、鉄鋼、電力、運輸、外需の増加により、前年度比103.7%の275億円となり、2年ぶりに前年度を上回った。
(9)運搬機械
鉄鋼、卸・小売、外需が減少したものの、一般機械、電気機械、情報通信機械、電力、運輸、代理店の増加により、前年度比100.1%の4,001億円となり、5年連続で前年度を上回った。
(10)変速機
窯業土石、その他輸送機械、外需の増加により、前年度比107.3%の739億円となり、5年連続で前年度を上回った。
(11)金属加工機械
鉄鋼向けが前年度に大口契約を複数受注した反動もあって減少したものの、外需が大幅に増加したことから、前年度比118.4%の2,291億円となり、2年連続で前年度を上回った。
(12)その他機械
自動車、その他製造業、その他非製造業、官公需、外需の増加により、前年度比121.6%の9,603億円となり、4年連続で前年度を上回った。