長谷工、ノーリツと給湯器を搬送する際のリターナブル包装材を開発
給湯器のリターナブル包装材を共同開発
リユースシステム構築でダンボール排出量を削減
(株)長谷工コーポレーション(本社:東京都港区、社長:岩尾 崇)は、このたび給湯器を搬送する際のリターナブル包装材を(株)ノーリツ(本社:兵庫県神戸市、社長:神崎茂治)と共同開発いたしました。ダンボールで包装する替わりに「リターナブル包装材」を使用し、現場搬送→荷解き→給湯器設置→包装材回収→再利用という包装材の"リユースシステム"を構築しました。これにより建築現場から排出されるダンボール量を削減し、環境保全に努めてまいります。
リターナブル包装はプラスチック製トレー2枚1組で、運搬時は給湯器へトレーを上下にセットしたあとにバンドで固定し、フィルムで保護します。この状態で工場から現場に搬入し、荷解きしたあとにトレーを再び工場へ返送いたします。なお、リターナブル包装を使用した場合の運送時の振動などに伴うトレーの傷やへこみ、給湯器の機能チェックを行い、問題がないことを確認しております。
【特徴】
・給湯器の搬送包装材として集合住宅で初のリユースシステム
・強度試験における優れた耐衝撃性
・材質:高密度ポリエチレン(使用済み容器は材料として再利用します。)
【背景】
一般的に建築工事に使用する資材や器材の大半は、ダンボールに包装された状態で建築現場に搬入されます。当社の建築現場では首都圏で年間約2,100tのダンボール廃材が発生しており、そのリサイクル手法の構築が課題となっていました。これまではダンボール包装材の一部は自社の設計・施工物件で襖(ダンブスマ)として、または現場事務所の簡易打ち合わせテーブル、ベンチ、ゴミ箱などに再生利用してまいりました。一方、搬入するダンボール量の削減にも積極的に取り組んでおり、PBユニット管・ユニットケーブルの包装材をダンボール箱からポリエチレン袋に変更し、住戸内の分電盤には、リターナブル包装を採用しています。
【強度】
落下試験において現場搬送の20回相当分の衝撃を連続して加えても特に著しい劣化は見受けられず、包装材としての保護性を有し、繰り返し使用することが可能です。
【ご参考】
段ボールの国内生産量は紙、板紙の全体の約30%を占めております(2005年、経済産業省の紙・パルプ統計より)。製紙原料全体に占める古紙回収率・利用率はともに年々上昇しており、平成 17 年には古紙回収率が71.1%、古紙利用率 60.3%となっております。