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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'11.26.Tue
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2007'05.28.Mon

NTT、独自開発のテレビ電話サービス総合品質評価モデルが国際標準規格に採用

NTTが独自に開発したテレビ電話サービス総合品質評価モデルが国際標準規格に採用
~品質を確保した快適なテレビ電話サービスの提供を目指して~


 日本電信電話株式会社(以下NTT、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫)がITU-T SG12 ※1に標準化提案していたテレビ電話サービスの総合品質評価モデルが、このたび正式勧告G.1070として発効されました。
 本モデルは、NTTのサービスインテグレーション基盤研究所(以下、NTT研究所)※2が、IP電話サービスの総合品質評価モデルとして広く使われているITU-T勧告G.107 E-model「R値」※3に相当する、品質評価が可能なテレビ電話サービスを対象とする総合品質評価モデルとして開発しました。これは、お客様が実感するテレビ電話サービスの品質に関する尺度の共通化、および品質を確保したテレビ電話サービスの発展に資するものです。


【 背景と標準化の意義 】
 現在フィールドトライアルを実施しているNGN(次世代ネットワーク)とブロードバンドアクセスの特長を活かした映像コミュニケーションサービスとして、テレビ電話サービスに対する要望がますます高まっています。IP電話サービスと同様に,より高品質なエンド・ツー・エンドの双方向サービスとして普及拡大が見込まれるテレビ電話サービスに関しても、品質を確保するための品質評価に関わる国際標準化の必要性が指摘されてきました。
 エンド・ツー・エンドのテレビ電話サービスの品質を確保するためには、サービス提供前に、お客様が実感する品質(ユーザ体感品質)に即した品質要求条件を明確にし、その品質条件を適切に設計・管理することが重要です。このような品質設計・管理を簡便かつ効率的に行うためには、ユーザ体感品質を推定できる総合品質評価モデルの確立が必要になります。
 こうした中、NTT研究所では、長年培った音声・映像品質評価に関するノウハウ・知見・評価データなどの蓄積を最大限に活かし、映像コミュニケーションサービスの品質評価技術として、テレビ電話を対象としたE-model「R値」相当の総合品質評価モデルを確立し(図)、ITU-Tに標準化提案しました。そしてこのたび、ITU-Tにおける電子投票の結果、2007年4月に正式な勧告G.1070として承認され、2007年5月に公開されました。なお、本勧告は、現在、「Pre-published」版として下記より参照いただけます。
 http://www.itu.int/rec/T-REC-G.1070-200704-P/en

※正式版(「Published」版)となるまでに、勧告内の表記等の軽微な修正が行われる可能性もありますが、勧告として効力があります。

 こうした品質評価技術の確立ならびに国際標準化は、サービス品質の確保を通じて、お客様に快適なサービスを提供することにつながり、また、多彩な映像コミュニケーションサービスを提供するNGNの実現に向け、極めて意義のある研究開発成果ということができます。


【 技術のポイント 】

 このたび国際標準となった総合品質評価モデルは、オピニオンモデルとも呼ばれ、アプリケーション・ネットワーク・端末に関する品質設計パラメータとユーザ体感品質の関係を定式化した推定モデルです。
 本モデルは、次の3つの要素技術で構成されています。

<1>音声品質推定モデル
 ・音声品質パラメータから受聴品質を推定するモデル
 ・IP電話サービスに対する総合品質評価技術としてITU勧告G.107で標準化され広く使われているE-modelを採用

<2>映像品質推定モデル
 ・映像品質パラメータから観視品質を推定するモデル
 ・符号化ビットレートやパケット損失といった映像品質パラメータが主観評価特性に与える影響をモデル化

<3>マルチメディア品質統合モデル
 ・<1>、<2>で算出された音声・映像品質推定値と、各メディアの遅延時間から総合品質を推定するモデル
 ・メディア間同期(いわゆる「リップシンク※4」)や音声・映像品質の交互作用をモデル化


【 今後の展開 】
 ブロードバンドを活かしたNGNでは、今後もテレビ電話をはじめ様々な高品質サービスを提供する予定ですが、こうした高品質サービスを普及させるためには、品質に対する客観的な尺度を標準化し、品質を維持することが重要であり、今回確立したモデルを活用していくとともに、更なる品質評価技術の研究開発を推進し、サービスの一層の品質向上を図っていきます。


【 用語解説 】

※1:ITU-T SG12
 国連の専門機関である国際電気通信連合(ITU)の電気通信標準化部門であるITU-Tの第12研究委員会(SG12)。主に、エンド・ツー・エンド伝送特性や網と端末の性能に関する標準化を扱う。

※2:サービスインテグレーション基盤研究所(http://www.ntt.co.jp/islab/org/si.html
 サービスインテグレーション基盤研究所では、光による本格的なブロードバンド・ユビキタスなコミュニケーション環境の実現に向けた研究開発戦略策定と、それを着実に実行するための環境作りを担っています。

※3:E-model「R値」
 IP電話サービスに対する総合品質推定モデルであるITU-T勧告G.107のE-modelでは、音量・エコー・音質などに関連する21個の品質パラメータ値から品質指標である「R値」を算出し、このR値を基に通話品質を評価する。

※4:リップシンク
 音声と映像の再生タイミングを合わせること。音声と映像の同期問題を全般にリップシンクと呼ぶことが多い。


・図 テレビ電話サービスの総合品質評価モデルの概念

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