カルピス、中期的な生産・物流体制を再構築
中期的な生産・物流体制の再構築について
-コスト競争力の強化と生産・物流効率の向上を目指す-
カルピス株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:石渡總平、以下カルピス社)は、2005/2007中期経営計画の生産・物流体制において、徹底したコスト競争力の強化と全社最適の生産・物流体制の確立を目指しています。このたび、その一環として、2008年6月末までに生産拠点の再編を実施し、あわせて物流機能の強化を図ります。
現在、国内の生産拠点(*)は、東日本エリア2工場、西日本エリア1工場の3工場体制です。全社レベルで生産・物流体制を見直すなかで、特に東日本エリアでの生産効率の向上を図るため、相模工場の生産機能を2008年6月末までに群馬工場などへ順次移転・集約し、群馬・岡山の国内2工場体制に再構築します。
生産・物流機能の強化では、群馬工場において生産効率の向上、固定費・材料費のコスト削減を図るため、当社として初めてアセプティック製造ラインとペットボトル容器成型設備などを導入します。あわせて、群馬工場敷地内に物流倉庫を2008年6月に新設し、東日本エリアの物流機能を増強します。
今回の東日本エリアの拠点となる群馬工場への設備投資額は約70億円です。この設備投資と相模工場の生産機能移転により、群馬工場の生産能力は1.5倍に増強されます。コスト削減は、2008年-2010年にかけて16億円を狙います。なお、相模工場の生産機能移転に関わる特別損失は30億円(2007年度中)を見込んでいます。
*【群馬(1972年操業:群馬県館林市)、相模(1961年操業:神奈川県相模原市)、岡山(1968年操業:岡山県総社市)】
■群馬工場でのペットボトル製造ラインと容器成型設備の導入
1)概要(背景)
今まで当社は、耐熱ペットボトル容器を全量外部調達してきましたが、このたび、ペットボトル容器の内製化が容易におこなえる非耐熱ペットボトル容器の成型設備を群馬工場に新たに導入します。これにより、2008年のペットボトル容器の内製化比率は30%になる予定です。
また、容器成型設備導入にあわせて、新たにアセプティック製造ラインを導入します。なお、既存の耐熱ペットボトル飲料製造ラインは新ラインと並行して製造を続けます。
2)稼動時期
2008年6月末予定
3)工場概要(2007年3月末現在)
<工場名>
群馬工場
<所在地>
〒374-0072 群馬県館林市大新田町166
<建築面積>
54,758m2
<製造設備>
小型ペットボトル・ビン兼用ライン(500本/分)
「カルピス」紙容器製造ライン(140本/分)
大型ペットボトル飲料製造ライン(300本/分)
■群馬工場での物流機能の強化
1)概要(背景)
現在の群馬工場の物流機能は、群馬工場内倉庫、群馬工場敷地外にあるカルピス物流サービス株式会社の群馬物流センターや外部業者の倉庫に分散しています。このたび、工場直結(直送)の物流機能を構築するため、群馬工場の敷地内に物流倉庫を新設します。
これにより、カルピス物流サービス社の群馬物流センター、群馬工場周辺の外部倉庫を新物流倉庫に集約し、あわせて新ペットボトル製造ラインの倉庫機能としても使用することで、東日本エリアにおける物流機能の拠点になるような体制に向けて強化していきます。
相模物流センターは、首都圏向けへの物流機能として近隣倉庫の機能を集約し、配送の効率化を図ります。
2)稼動時期
2008年6月予定
■相模工場の生産機能移転
1)概要(背景)
厳しい競争環境の中、生産体制の効率化とコスト競争力を高めるため、現在の東日本エリア2拠点(相模工場、群馬工場)と西日本エリア1拠点(岡山工場)の生産体制のうち、相模工場の生産機能を群馬工場などに集約・移転し、東西エリア各1拠点にすることを決定しました。
相模工場敷地内にある相模物流センターは、首都圏向けへの物流機能として近隣倉庫の機能を集約し、配送の効率化を図ります。また、同敷地内にある研究所は移転しません。
2)主要ラインの移転・集約内容
ペットボトル飲料製造ラインは群馬工場に移転・集約し、缶飲料製品は外部での生産とします。
3)今後の相模工場跡地の活用予定
相模物流センターと研究所機能は維持していきますが、工場跡地の活用については今後検討します。
4)正従業員の処遇
社内での異動を基本とします。
5)工場概要(2007年3月末現在)
<工場名>
相模工場
<所在地>
〒229-0006 神奈川県相模原市渕野辺5-11-10
<敷地面積>
87,195m2
<建築面積>
33,537m2
<製造設備>
ペットボトル飲料製造ライン(550本/分)
缶飲料製造ライン(1,200本/分) 他